パナソニック コネクト㈱は10月13日、同社100%子会社の米国Blue Yonderが、英国現地時間10月12日に、Tim Robinson(ティム・ロビンソン)とLloyd Dorfman(ロイド・ドーフマン)が共同設立したファーストマイル(※1)およびラストマイル(※2)におけるテクノロジーリーディングカンパニーの英国Doddle(ドドル)社の買収に合意したと発表した。

今回の買収の完了により、Blue Yonderの強固なサプライチェーンマネジメントおよびeコマースのソリューション群が、ラストマイル、返品管理、リバースロジスティクスを含む包括的なソリューションによって強化されることになる。

Blue YonderはDoddle社の機能により、小売業者や物流サービスプロバイダーに対し、彼らの顧客体験を変革することにより、ビジネスを強化し、より持続可能なサプライチェーン構築に向けた成長の可能性を高める支援ができるようになる。さらに、Doddle社のセルフサービス返品キオスクとピックアップ・ドロップオフ(PUDO)ネットワーク(※3)は、小売業者や物流会社に返品管理の課題に対する効率的で不可欠なソリューションを提供する。

※1:ファースト(ワン)マイル:生産拠点から一次流通倉庫までの輸送

※2:ラスト(ワン)マイル:配送センターや倉庫等から最終顧客への輸配送

※3:ピックアップ・ドロップオフ(PUDO)ネットワーク:好きな時間や自宅外の場所で荷物の受取りや発送を可能にする宅配ロッカーのネットワーク

強固かつ最適化された配送・返品業務の重要性が認識される中、Doddle社は顧客企業がコストと在庫の無駄を削減するシームレスなソリューションを提供している。全米小売業協会(NRF: National Retail Federation)によると、2022年には消費者から8,160億ドル相当以上の商品が返品され、返品された商品の約50%しか店頭に戻らないと試算されており、返品は小売業者や物流会社、消費者のいずれにとっても大きな課題となっている。返品管理は顧客体験や全体的な収益性に影響を与えることが認識されるようになり、2023年の世界的なeコマース最大の焦点の1つとなっている。

Blue YonderはDoddle社との提携により、計画、実行からフルフィルメントに加え、返品にわたる包括的なソリューションを備えることとなり、より持続可能かつ収益性の高いエンドツーエンドのサプライチェーン構築を支援する比類なき企業となる。Blue Yonderの倉庫管理システム(WMS)、注文管理システム(OMS)、輸送管理システム(TMS)の顧客である小売業者、物流会社、郵便事業者は包括的なロジスティクス体験により、事業規模の拡大とコスト削減の両面で成長の可能性を享受することができるとしている。

Doddle社はBlue Yonderのソリューションの幅を広げ、顧客エンゲージメントから店舗、フルフィルメントセンター、物流に至るネットワークを完全に同調させて、リバースロジスティクス、輸配送の集約、在庫の循環をサポートするために必要なエコシステムを形成させる。

●Doddle社について
Doddle社はeコマース物流をリードする企業向けのファーストマイルとラストマイルのテクノロジープラットフォーム。同社のソリューションはAmazonやAustralia Post等のブランドの配送と返品を支援し、エンドツーエンドの返品管理、ドロップオフの自動化、宅外ネットワークの運営・管理をカバーしている。同社の目標は宅配業者や小売業者にとって、eコマースをより効率的で持続可能なものにし、消費者にとってもより良い体験を提供するとしている。各ソリューションは、パートナーと共に市場で得た知見に基づいて、継続的に刷新、更新されており、ユーザージャーニーは高度に最適化されており、同社のテクノロジーは実証済みとしている。Doddle 社の専門知識とテクノロジーはヤマト運輸、Amazon、Australia Post等、世界中の大手物流事業者をはじめ、100社以上の小売業者に信頼されている。英国ロンドンに本社を置き、米国、オーストラリア、ヨーロッパ、日本に拠点を展開している。