㈱日新は3月27日、デジタルフォワーディングサービス「Forward ONE」を全面リニューアルし、サービス提供を開始した。

「Forward ONE」は顧客とフォワーダーの間で行われる「国際輸送費の算出、本船スケジュール・輸送スペースの確認、Booking依頼、書類のやり取り、船積み作業の進捗管理、本船のトラッキング」等をオンラインサイト上で一貫して行うことで、各関係者の業務効率化・負担低減を図るサービスとなる。

リニューアル版の第1弾として、同社が提供する海上・航空輸送のスケジュール検索や、海外費用を含めた概算費用の即時算出、輸送スペースの確認、Booking依頼が可能となる。

顧客が海外と貿易取引を進める際には、国際輸送費を含めた概算物流費の算出が必要となるが、昨今の海上・航空運賃の変動や、フォワーダー側で海外側の費用確認に時間を要することも多く、費用の算出まで時間を要していた。

「Forward ONE」では、日新が保有する各運賃や国内外の費用、スケジュール情報を連携・活用することで、速やかに概算物流費や同社輸送スケジュールを確認することが可能になる。

今回の「Forward ONE」リニューアル版では、見積り・スケジュール検索等の操作画面を全面的に刷新し、顧客の使い勝手を改善している。

また、第1弾のリリース以降も2次開発を進めており、23年度中に順次提供を開始する予定。

Forward ONE 開発ロードマップ

●リニューアル第1弾の特徴
(1)物流費見積りの即時算出・出荷スケジュール確認の効率化
 日新が保有するスペースの運賃・スケジュール情報を、各検索画面から簡単な入力ですぐに確認することが可能。
 ※日本発LCL・AIRは実装済み、FCLについては順次提供開始

(2)見積書のクラウド管理、検索履歴の更新から最新費用を即確認可能
 過去に検索、見積書を発行した内容はすべて履歴から確認可能。また、履歴から1クリックで最新の費用に更新することが可能。

(3)出荷情報、貨物荷姿や物量のテンプレート化が可能
 各検索で使用する住所やルート情報、梱包サイズ等はテンプレート設定が可能で、検索画面からすぐに参照が可能。

(4)国際物流情報をタイムリーに届ける
 世界24か国、地域のネットワーク網を生かし、最新の物流情報を顧客のポータルサイトに更新、輸出入手配のリスクマネジメントをサポートする。

(5)各輸送モードの手配や通関手続き・海外での物流手配もサポート
 オンラインによるサービス提供に留まらず、日新の豊富な輸送・通関実績、海外自社拠点網を活用し、顧客の国際輸送を全方位からサポートする。

Forward ONE 各種画面イメージ

●今後の開発・サービス提供予定
現在進めている2次開発では 「船積み作業の進捗管理、本船動静・リアルタイムトラッキング、貨物保険機能やCO?概算排出量の確認」等の機能を順次提供予定。

「Forward ONE」では各パートナー企業との共創、新機能の開発にも意欲的に取り組んでいく。今春以降の2次開発では、貨物保険機能において損害保険ジャパン㈱が提供する「MARINE My Page」の保険費用の見積算出・付保機能との連携を予定している。

また、㈱STANDAGEが提供するデジタル貿易プラットフォーム「デジトラッド」での国際物流費用の検索機能との連携も予定している。