㈱ギークプラス(Geek+)は1月31日、実稼働中の2,000坪物流現場に棚搬送型AGV「EVE P800R」90台を配備した相模原LaaSセンター「DOJO」で、プラスオートメーション㈱(+A)と協業でソリューションを構築した。

(「同じタクトで物が流れる」):Geek+と+Aの協業ソリューション

Geek+が提供する新型棚搬送型ロボット「PopPick」と+Aが提供するロボットソーター「t-Sort 3D」を連携することで大きなシナジー効果が得られ、一番効果的でわかりやすいメリットは導入コストの削減としている。

EVEによって運ばれてくる1つの棚から、どれだけの商品をピックできたかを示す値を「ヒット率」と呼び、EVEの効率性の大きな指標となる。同数値が高まれば、同一の出荷キャパシティを設計する際、ロボットの台数を逓減し、初期投資額を抑えることが可能。ヒット率を高めるために仕分け用DAS(Digital Assort System)の間口数の増加させることが有効だが、増加させるにつれ、逆に棚から商品をピックし、それをDASに仕分けるピッカーの作業効率が下がる傾向が指摘されており、DASは多くても30間口程度までが限界だったが、「t-Sort3D」をDASの代わりに連携することで仕分け間口を大幅に増やし、ピッキング時に1つの棚からピッキングできるヒット率(商品数)を大幅に増やすことが可能。これにより作業生産性が上がると同時に、必要になるEVEの数が抑えられ導入コスト削減に繋がるとしている。

両社を組み合わせることでの具体的な効果

●Geek+と+Aの協業
新型コロナウイルス感染症の流行やデジタル化の影響で物流に求められる内容が変化しており、より一層自動化による物流の効率化が必要不可欠となっており、さらにその背景から物流現場で使用されるMH(マテリアルハンドリング)機器も様々な種類、特徴、機能を持った機器を組み合わせられることが求められている。今回、その第一歩として+Aとの連携により、Geek+のPopPickとEVEを利用したピッキング工程後、+Aのソーティング(仕分け工程)を組み合わせたソリューションのパッケージを提供する。今後両社では、様々な機器やシステムとの連携を強化し、より良いソリューション構築を目指すとしている。

●相模原LaaSセンター「DOJO」
稼働中の2,000坪物流現場にEVE90台と新製品PopPick等を配備したセンターで、見学者は実際の物流作業も体験しながら製品の特長を理解できるコンセプト。同センターでは、製品導入検討者が、実荷物を預けて生産性の効果検証が可能で、使用するシステムを繋ぎこみ、入荷から出荷までの流れを、実際にEVEを活用し、MH導入を検討することが可能。WMSや必要なシステムはGeek+製の提供と持ち込みの両方が対応可能としている。

「DOJO」で「PopPick」と「t-Sort 3D」が連携稼働する様子

●PopPickとt-Sort 3D連携稼働動画
https://youtu.be/Wvxt883i92s