㈱Mujinは11月29日、㈱アイシンの工場で2台の通い箱ハンドリング知能ロボットと31台のAGV(無人搬送車)を活用し、適切なタイミングで部品配膳・保管、空箱回収等の組立前後工程を自動で行う次世代部品供給システムを構築することにより、工場内物流(構内物流)の自動化を実現したと発表した。

部品の供給・管理を自動化したアイシンの最先端工場内物流

種類もロット数も異なる多品種部品の組立ライン供給作業は、各部品を整理・管理し、組立ラインの稼働状況を把握しながらタイミングよくライン供給する必要があり、複雑なので多くの人手を要している。また、混載通い箱の段バラシの自動化も、技術的難易度が高く、多くの作業が人手によって賄われている。

今回のプロジェクトでは、上述の課題を乗り越え、多品種部品の供給・管理の自動化を実現した。

※実証試験は、2022年4月末まで

アイシンの工場内の作業エリア

●アイシン工場の構内物流の特長
(1)最適なタイミングでの部品搬送をAGVで実現
組立工程前後のほぼすべての搬送作業を、群制御された31台のAGVで効率的に実行する。組立てラインの稼働状況に従って、入荷・保管・仕分け・組立て・空箱回収エリア間の搬送を最適なタイミングで行うことが可能。

部品搬送を行うAGV

(2)50種類以上の通い箱の混載段バラシ・移載等のハンドリングを知能ロボットで実現
仕分け工程における通い箱の段バラシ・移載等のハンドリングを、2台の知能ロボットで担っている。ロボットハンドに搭載した3Dビジョンによって、蓋つきのものも含めた異なる50種類以上の通い箱を認識し、箱の大きさに合わせて大型可変ハンドを変化させてハンドリングする。周辺環境やロボット自身の可動域を考慮した上で、最適な軌道を描きながら、パレットからの段バラシ、保管棚や台車等への移載を行う。

通い箱の段バラシ・移載等のハンドリングを行う知能ロボット

●実際の現場動画
https://youtu.be/ftL_wHH3fm0