ラピュタロボティクス㈱は11月8日、日本ロジテム㈱の横浜第一営業所に自律走行型協働搬送ロボット「ラピュタPA-AMR(Autonomous Mobile Robot)」を納入したと発表した。

AMRと協働ピッキングをしている様子①
AMRと協働ピッキングをしている様子②

導入効果として、従来と比較し約2倍のECピッキング処理を可能としたほか、生産性も向上した。今後も継続的な機能強化により、さらなる生産性の向上を達成する見込みとしている。

日本ロジテムは、新型コロナウイルスによる消費行動の変容や逼迫する物流需要、労働人口の減少による人員不足等への対策として、自動化ソリューションを活用した省人化・省力化の術を模索していたが、高額で大規模な自動化ソリューションは3PL事業として費用回収のリスクが高く、導入が難しい状況だった。

そのような状況下、ラピュタロボティクスが提供するPA-AMRは、汎用性と柔軟性が高く、3PLの事業特性にマッチしている点を評価し、導入を決定した。

ラピュタPA-AMRは作業スタッフと協働でピッキングを行い、荷物の搬送代行とピッキングルートの最適化を図ることで、生産性向上とピッキングスタッフの歩行時間削減を可能とする最新のロボティクスソリューション。導入に際しては事前に導入後のオペレーションフローについて検証を行い、スムーズな導入に至った点について評価されたとしている。

また、今回PA-AMRを導入した倉庫では、すでにラピュタと連携実績のあるクラウドWMS「ロジザードZERO」(※)を活用していたことから、WMSインテグレーションのコストおよび時間を抑えてPA-AMRを導入できたとしている。

※ロジザード㈱の自社開発のクラウド倉庫管理システム。B2C物流からB2B物流まで幅広い業態・商材を管理できる柔軟性があり、周辺システムとの豊富な連携実績、導入まで最短1か月のスピード感、365日電話対応のサポート体制を有している。

●「ロジザードZERO」
https://www.logizard-zero.com/

●導入のポイント、新規取り組み
(1)店舗ピッキングとECピッキングの2本体制
・2本体制のうち、ECピッキングのみをロボットで対応
・店舗ピッキングは従来通りカートピッキングで対応

(2)特殊オリコンへの対応
・特殊サイズのオリコンを3つ載せられるようトレーを拡張改造
・1台で複数オーダーの同時対応が可能で、1回でより多くのピック作業ができるようにプログラムを変更

(3)様々な保管環境に対応
・ラック以外で商品を保管しているエリア(パレットで保管しているエリア)においても、ラピュタPA-AMRでの対応が可能

そのほか、ラピュタPA-AMRの操作画面は誰でも簡単で直感的に使用できるユニバーサルデザインを採用。新人スタッフや日本語が堪能ではない海外メンバーでも、30分でロボット操作をマスターし、ベテランスタッフと同等の生産性を出すことが可能。これにより企業の新人教育の手間を省き、より物流オペレーションに集中できる環境づくりに貢献しているとしている。