日本電産㈱は9月15日、子会社の日本電産シンポ㈱が無人搬送台車(AGV:Automated Guided Vehicle)「S-CART」シリーズの新ラインナップとして最小機種「S-CART Mini」を新発売したと発表した。

「S-CART Mini」は、従来のS-CARTシリーズ(積載量100㎏~1,000㎏)の最小機種「S-CART-V100」と比べて、専有面積で56%まで小型化した点が特徴で、最大積載量は80㎏。同クラス(Φ600)でこの重量(80㎏)を安定搬送できるAGVは同社S-CART-Miniが業界初。(同社調べ)丸形にしたことでその場での旋回など小回りが利き狭いところにも入り込めるほか、走行速度をこれまでの60m/min(S-CART-V100)に対して2倍の120m/min(積載重量60㎏以下の場合)を可能とし、運用効率の向上が見込める。基本システムやこれまでS-CARTシリーズで構築してきた「タブレットによる簡単操作」、「運行管理によるシステム連動」、「レーザー測位」、「ビジョンシステム」、「自立走行」等のオプション機能はそのまま継承しており、既存シリーズを運用中の顧客にもスムーズに導入される。

物流業界や小売業界などではかねてより庫内搬送やバックヤードからの棚出し等、100kg未満の小物搬送のニーズがあり、それに対応したラインナップを拡充したほか、小型化によって狭い場所での運転やAGV同士の行き違い等も容易になっているほか、積載物が軽く、人と隔離可能な環境で高速で搬送したいのと要望に応え、走行速度も高速化した。

●S-CARTシリーズ紹介ページ
https://www.nidec.com/jp/nidec-shimpo/product/search/category/B103/M101/S100/?&page=1