㈱YE DIGITAL(YEデジタル)は7月8日、同社の提供する物流倉庫の自動化促進に特化した倉庫自動化システム「MMLogiStation」が今回、㈱Mujiの提供するAGV(無人搬送車)と連携する取り組みを開始した。

「MMLogiStation」は、MujinのAGVと連携し、保管・ピッキング・仕分け作業といった倉庫業務を統括制御することにより、以下の点でシームレスかつスピーディーに物流倉庫自動化が可能になる、としている。

①MujinのAGVを「MMLogiStation」のプラグインでスピーディーに顧客の倉庫に導入し、工程間搬送を自動化(※1)。

②MujinのAGVで棚搬送することで、保管設備としてのGTP(※2)システムの構築が可能。

③「MMLogiStation」によりMujinが提供するロボットパレタイズソリューション、他社自動倉庫等の保管設備や仕分け設備をつなぐ工程間搬送を従来よりスピーディーに構築。

YEデジタルは保管設備および仕分け設備についても、2022年内リリースに向けた準備を行っており、倉庫内の自動化の促進をサポートする。さらに今後、協業パートナーを広く募り、メーカーを問わずに「MMLogiStation」とシームレスに連携可能な自動化設備も含めて倉庫全体の自動化を推進していく。

※1:プラグインのリリースは2022年8月を予定している。
※2:物流センターにおいて荷物をピッキングする作業者の場所や棚入れする場所までロボットが運び、作業者が定位置でピッキングする作業方法。

●倉庫自動化システム「MMLogiStation」
自動化設備の導入をスピーディーに実現し、かつ倉庫内のオペレーション全体の最適化を可能にするWES(倉庫実行システム)。WESとは、WMS(倉庫管理システム)と、倉庫内の設備のリアルタイム制御を行うWCS(倉庫制御システム)の間で、「物流現場の制御・管理に特化」したシステムを指す。

●システム構成イメージ
①主要な自動化設備の追加はプラグインで簡単・スピーディーに
メーカーを問わず主要な自動化設備の連携用の作業パーツを、「作業オペレーションデザイナー」上で使用できるプラグインとして提供する(※3)。

②倉庫内すべてのオペレーションを管理・制御
作業オペレーションを細かい作業パーツとして提供。「作業オペレーションデザイナー」上でこれらの作業パーツを並べることで、業務手順の確認を行うと同時に、自動化設備や機器を用いた人の作業といったすべてのオペレーションを管理・制御可能なWESシステムを生成する(※4・5)。

③ダッシュボードで物流KPIを可視化
自動化設備と人の作業を合わせた稼働データを収集し、人時生産性等の倉庫全体の生産性を可視化する。

システム構成イメージ

●倉庫内の各作業工程における自動化を促進 ~連携自動化設備ラインアップ(予定)~

※3:自動化設備メーカーとの協業により、WCSをラインアップする。利用には別途年間メンテナンスサービスへの加入が必要となる。
※4:作業フローの制作および変更は同社が実施する。顧客からヒアリングした作業オペレーションに基づいて、同社が作業フローを作成し、WESシステム生成・導入する。
※5:作業フローは同社独自の物流業務に関する作業モデル(特許取得)に基づいて定義する。