㈱Mujinは5月12日、ヒカワ精工㈱がバラ積み部品のピッキングおよび、供給治具への配置工程を3Dピッキングロボット「PickWorker」を用いて自動化実現されたと発表した。

ヒカワ精工は「ミシン・エンジン部品の量産加工」と「自動機・省人化装置の設計・製作」を行われている企業で、高度な生産ラインの自動化技術のもと高品質なものづくりを実現している。

同社はこれまで積極的に自動化を進めてきたが、少子高齢化が進む状況の中、さらなる省人化が必要だと考え、これまで人手で行われていた、バラ積みされた金属部品をピッキングして供給治具へ配置する作業の自動化を検討。しかし、同部品は「小型」「複雑形状」という特徴からバラ積みピッキングの難易度は高く、これまで多くの画像処理とロボットによる自動化を手掛けてきた経験から、ティーチングベースのロボットで担うのは難しいと判断し、他の方法を模索していた。そこでMujinの提供する「完全ティーチレス」でロボットを動かし、複雑なバラ積みピッキングを自動化するPickWorkerを採用した。

同工程では、形状の異なる多品種の金属部品が扱われているため、電動グリッパー式とエアー吸着式の2種類のピッキング方法を可能とする「ダブルハンド」を採用。通常ダブルハンドは干渉を避けるために高度な制御を必要とし、導入のハードルが非常に高いが、PickWorkerではMujinコントローラにより導入時の制御を自動化し、ティーチレスでロボットを稼働させているため、難易度の高いダブルハンドも利用可能となっている。

稼働後に現場で発生する品種追加や設定の最適化作業は、ヒカワ精工が対応。Mujinはリモートサポート体制をとり、必要に応じて遠隔からサポートを行っている。

●導入事例動画
https://youtu.be/OZZTY6WIXdI

PickWorkerパッケージは、「3Dピッキングを挑戦ではなく常識に」する自動化ソリューションパッケージ。システム構成機器(アームロボット・知能ロボットコントローラ・3Dビジョン・ロボットハンド)からインテグレーションサポートまで、バラ積みピッキング自動化に必要なものを提供している。

●「PickWorkerパッケージ」
https://mujin.co.jp/solution/fa/picking/