(株)PacPortは4月27日、アイホン(株)と共同開発した、荷物の伝票番号をエントランスインターホンの認証キーとする荷物認証宅配システム「Pabbit(パビット)」を発表した。

すでに複数の⼤⼿不動産会社で「Pabbit」を採⽤することが決定している。

近年、マンションの共⽤スペースにおける宅配ボックスの設置や、置き配等の再配達回避に向けた対策が進む⼀⽅で、オートロック付きマンションでは「宅配ボックスの空きがない」、「共⽤部への置き配は防犯上難しい」等の理由から、再配達を避けられないケースもある。

「Pabbit」は、オートロック付きマンションで、配送業者が荷物の伝票番号(バーコード)を認証キーとしてオートロックを解錠することで、居住者の不在時でも⼊館が可能となり、各階・各⼾専⽤宅配ボックスに荷物を届けることができる宅配システム。宅配員のなりすましを防ぐ⾼いセキュリティ性を実現すると共に、居住者が⾮対⾯でも安⼼して確実に荷物を受け取れる環境を提供する。

荷物認証宅配システム「Pabbit」の流れとメリット

「Pabbit」を採⽤する現在建築中の分譲マンションでは、各住⼾に専⽤宅配ボックスが標準装備されるほか、既存物件にも対応が可能となることから、これまで課題だった既存のオートロック付きマンションへの置き配サービスも実現する。

●「Pabbit」の特⻑
(1)荷物の伝票番号をセキュリティ解錠キーとして活⽤。従来の“ヒト”(宅配員)認証から“モノ”(荷物)認証へと⼤きく進化
「Pabbit」は、宅配員ではなく、荷物ごと(伝票番号)で認証するため、配達中の荷物を持っている配達員のみがオートロックを解錠できる仕組みになっている。インターホン経由の荷物認証による解錠システムを採⽤することで、居住者の不在時でもエントランスやフロアセキュリティ(エレベーターの着床階制限)を通過し、各階や各⼾に設置された宅配ボックスや⽞関先まで荷物を届けることができる。これにより再配達の削減が⾒込まれることから、ラストワンマイル問題の解決、配送業者の⼈⼿不⾜対策や⼆酸化炭
素(CO2)排出量抑制の⼀助にもなる。

(2)⼤⼿配送業者との連携により普及を加速
現在、PacPort とアイホンは、「Pabbit」の普及に向けた取り組みを推進し、⼤⼿配送業者とのシステム連携を進めている。今後、配送業者のほか、ネットスーパー等にも順次拡⼤していく予定。