アイニックス(株)は4月25日、ドイツWorkaround GmbH製2次元ウェアラブルスキャナ「ProGlove MARK Display」を5月より販売開始すると発表した。

「ProGlove MARK Display」は、電子ペーパーディスプレイを搭載した新コンセプトのウェアラブルデバイス。専用のグローブ(インデックストリガー)を利用して手の甲に装着することにより、開梱や梱包、商品を取るといった作業時に両手を使うことができ、さらに手元ディスプレイにより視線を動かすことなく指示を確認できるため、作業効率を大幅に向上できる。あるユーザーのデータによると、読み取り速度が通常の手持型スキャナと比較して約20%早くなったので、ROIが非常に高いと言える。

専用グローブ(インデックストリガー)で手に装着する「ProGlove MARK Display」

高解像度の2次元イメージャを搭載、手元の伝票やスマホ画面から1.5メートル以上離れた商品や棚のバーコードまで広い範囲で読取ることができる。十字カーソルによるレーザ照準光は、高い視認性により素早くバーコードを狙うことができるほか、ビーパー音のほかに、後部の大きなLEDとバイブレータで読取確認ができるので、騒音環境でも使用可能。インデックストリガーは手に素早く装着でき、スキャナを簡単に装着または取外しができるほか、手が蒸れないように通風性が高く、アレルギー対策のラテックスフリー素材が使用されている。また、人間工学により狙った場所を素早くスキャンできるようにデザインされている。

また、ディスプレイはEink社製電子ペーパーを使用しているため、高い視認性と省電力を実現。サイズは1.54インチ、解像度は200×200 (188dpi)で1行、2行、3行等、自由にレイアウトできる。電子ペーパーと低消費電力無線通信(BLE)により、フル充電で約6,000回の読み取りが可能。低消費電力(BLE)に対応したBluetoothバージョン5.0を搭載しているため、スマートフォン、タブレット、PC等にリアルタイムに通信できるほか、iOS、Android、Windowsに対応、HID(キーボード) または Insight Mobile Android SDKおよびProglove iOS SDKで接続できる。USBの場合はオプションのGatewayにより接続できる。いずれもペアリング用QRコードを読み取るだけの簡単な操作で接続できる。

必要な情報のみをMARK Displayに表示

USB充電の2連充電器とACアダプタ充電の10連充電器が用意されており、充電時間は約2時間。インデックストリガーは、右手用/左手用のほかに、SMLの3サイズが用意されており、作業者に合わせて選択可能。ProGloveを不用意にぶつけないために、利き手でない方に装着することを推奨している。日本人の場合、Mサイズが男性、Sサイズが女性に適しているほか、洗濯不可のため、使用期間は3~6か月が目安。

「ProGlove MARK Display」はオープン価格だが、参考価格は240,000円(税別)。オプションのインデックストリガーもオープン価格で、参考価格は3枚セットで26,000円(税別)。物流システムや製造システム向けに年間1,000台の販売を計画している。

2スロット バッテリチャージャ(オプション)