業界特化型クラウドカンパニーの米Infor(インフォア)は3月28日、フランスの日本食材輸入卸で日本の宝酒造インターナショナル子会社のFoodex Groupが、インフォアの食品・飲料流通業者向け機能をあらかじめ備えたクラウドERP「Infor CloudSuite Distribution Enterprise」を導入すると発表した。
Foodex GroupはSaaSモードで提供されるコンサルティング、サポート、サービスのミッションを通してベンダーにプロジェクト全体を委託する「ワン・インフォア」アプローチを選択した。
●Infor CloudSuite Distribution Enterprise
https://www.infor.com/ja-jp/products/cloudsuite-distribution-enterprise
Foodexは日本料理をヨーロッパの消費者に広めたいと願う美食家チームによって1992年にパリで設立され、長年、特に2001年から2019年にかけて、流通子会社を設立または買収することで、ヨーロッパにおけるビジネスを拡大してきた。
また、2010年に日本の大手酒造メーカーであり歴史のある、宝酒造インターナショナルに買収され、2015年にはパリに日本酒を試飲して学ぶことができる「Atelier du Saké(アトリエ・ドゥ・サケ)」をオープンしている。2018年以降、ヨーロッパ各地に配送を行う輸出事業を拡大しながら継続的に成長し、従業員も増員してきた。現在、グループの350名の従業員は市場のトレンドやニーズに合わせて、日本食、アジア料理、フュージョン料理を専門とするレストラン、食料品店、農業関連企業等で、1万人以上の顧客に2,500以上の料理を提供している。
Infor CloudSuiteは、マルチサイト、マルチカンパニー、多通貨、多言語に対応し、オムニチャネルの販売やオーダー管理から、購買、在庫・供給管理、会計管理、BIプラットフォームのInfor Birstによる分析レポートまで、大規模かつインターナショナルな食品・飲料の流通業者の主要ニーズを標準的に対応している。
Foodexはインフォアのコンサルタントチームのサポートを受けながら、6か月の評価期間中に開催された約10回のワークショップで、ソリューションを入念に評価。同社経営陣は2021年末にInfor CloudSuite Distribution Enterpriseの導入を最終決定した。同時にインフォアの経営陣は、3人の経営幹部を最高レベルで関与させ、プロジェクトの成功のためのスポンサーおよび保証人となった。Foodexではプロジェクトチームを発足しており、ソリューションは2022年4月から2段階に分けて導入される予定。