鴻池運輸(株)とOSARO(合)は2月21日、鴻池技術研究所イノベーションセンターで1月より約6か月間、透明・変形・反射・不定形な形状の商品にも対応可能なピッキングロボットとAMR(自律走行搬送ロボット)の連携による倉庫の自動化オペレーションの実証実験を行うことを明かにした。

今回の実証実験では、以下の物流プロセスをinVia Robotics社のAMRとOSAROのピッキングロボットを連携させることで自動化することを目指す。

(1)AMRが注文されたアイテムが保管されている棚まで移動する
(2)AMRが棚から荷物かごを取り出し、ピッキングロボットが待つエリアまで運ぶ
(3)ピッキングロボットが、そのアイテムを荷物カゴからピッキングする

ピッキングロボットにはOSAROの画像認識AIシステムが搭載されており、整理されていない散らばった状態でも透明・変形・反射・不定形な形状のアイテムを認識し、箱に詰めるという、高度なピック&プレースが可能となっている。

従来、人間が行ってきた倉庫内の移動からピッキングまでを行う一連の作業のロボットへの置き換えは、コロナ禍で加速する物流量の増加と人手不足という、世界的な課題への対応として期待されており、両社は今回の実証実験を通じて、ロボット単体だけでなく、複数の自動化ソリューションを連携することによって起きる様々な課題を明らかにし、現場への導入に向けた課題の解決を目指す。

●ピッキングロボットとAMRとの連携による倉庫の自動化オペレーション検証シーン
https://youtu.be/mBwSaeGz6Ew

●OSAROについて
OSAROは、物体認識のための高度な機械学習と強力な制御ソフトウェアを備えたソフトウェア定義のロボットを使用して、マテリアル・ハンドリング業界でロボティック・オートメーション・ソリューションを設計・展開している。OSAROのロボットによるピースピッキング・ソリューションは、食料品、化粧品、ECの市場に向けて最適化されている。これらの市場での主な課題として、SKU※が多い在庫、複雑な梱包、慎重な取り扱いが必要な壊れやすい品物などが挙げられる。OSAROのソリューションは、世界第一級の小売企業やシステム・インテグレーター、3PL企業によってその有効性が認められている。
※Stock keeping Unitの略:在庫管理を行う際の「最小の管理単位」。
http://www.osaro.com/ja

●inVia Roboticsについて
inVia Roboticsは、2015年に設立された米国のベンチャー企業で、ロサンゼルス郊外を拠点に次世代の倉庫最適化ソリューションを開発・提供している。日本で(株)竜製作所が販売代理店として取り扱っている。
https://www.ryuuss.com/ai-robotics