(一社)日本物流団体連合会(物流連)は9月10日、全日通霞が関ビル(東京都千代田区霞が関)において、令和8年度第1回環境・サステナビリティ委員会(委員長:日本貨物鉄道㈱ 取締役兼執行役員 経営統括本部長 高橋秀仁氏)を開催した。

講演会全景

同委員会は、物流の低炭素・脱炭素化や効率的な輸送システムの構築等、持続可能な物流の実現を目的として、諸課題の検討や情報提供を行っているもの。また、優良事業者・優良事例の表彰等を通じて、持続可能な物流体系の普及促進に取り組んでいる。

第1部では、北海道ロジサービス㈱ 川上敏也氏を講師に招き、「DX×匠の現場力による物流構造改革」と題した講演会を開催した。

講師:北海道ロジサービス㈱ 川上氏

講演の冒頭では、北海道全域を支える生活インフラとしての店舗物流の重要性や、北海道エリア特有の課題(積雪・寒冷・広域配送)について説明があり、従来の1日2便体制が抱えていた非効率性が示された。そうした背景のもと、「2便体制からの1便化」「AI配車と現場力の融合」「共同配送プラットフォーム構築」等の改革に取り組み、平均積載率の78%から93%への向上、CO2排出量年間310トンの削減および、ドライバー拘束時間年間26,448時間の削減を達成された。

特に今回の改革は、荷主と物流業者の双方が物流危機を自分ごととして受け止め、納品時間・配車条件など互いの制約を少しずつ譲り合いながら進めた協働の成果である点が強調された。従来の商習慣にとらわれず、関係者全員が「持続可能な物流」を共通目標として取り組んだことが、今回の大きな成果につながった。

講演後は活発な質疑応答が行われ、AI配車の課題や荷主との調整方法など実務的な議論が交わされ、参加者の理解が深まり、盛況のうちに終了した。

第2部の委員会では、環境・サステナビリティ委員会の令和8年度上期活動報告として、

①第1回「日本物流大賞」
②グリーン物流パートナーシップ会議の運営
③カーボンニュートラル情報交換会の開催

の3点の活動状況について事務局より報告があった。

委員会で議事を進める高橋委員長

続いて「令和8年度下期活動計画(案)」について、

①第2回「日本物流大賞」案件募集
②グリーン物流パートナーシップ会議
③カーボンニュートラル情報交換会の開催

の3点を実施していく案が事務局より示され、原案通り承認された。