NIPPON EXPRESSホールディングス㈱(NXHD)は6月11日、NXグローバルイノベーション投資事業有限責任組合の案件として、宇宙環境利用・回収プラットフォーム事業等を展開する㈱ElevationSpaceに出資した。
●ElevationSpace社概要
ElevationSpace社は、「軌道上のヒト・モノをつなぐ交通網を構築する」をビジョンに掲げ、宇宙空間で研究・実験・製造された物資を地球へ回収・輸送するサービスの開発に取り組むスタートアップ。同社は微小重力環境での実験と地球への帰還・回収を一体で提供する小型カプセル「ELS-R」や、将来の民間宇宙ステーション等から物資を高頻度で地球へ輸送する専用カプセル「ELS-RS」の開発を進めている。また、2026年後半以降には、日本初の民間主導による再突入衛星「あおば」の打上げを計画している。
●出資の背景と目的
宇宙産業は、人工衛星の活用に加え、宇宙空間での研究、実験、製造といった新たな用途の拡大を背景に今後大きな成長が期待されている一方、宇宙で得られた成果物や物資を地球へ持ち帰るための仕組みはまだ限られており、宇宙利用の拡大に向けた重要な課題となっている。
加えて、国際宇宙ステーション(ISS)は2030年末の運用終了が予定されており、今後は民間宇宙ステーションの活用も見据えた新たな輸送インフラの整備が求められている。そうした中、ElevationSpace社が開発する「ELS-R」「ELS-RS」は、宇宙から地球への回収・輸送を支える基盤として期待されている。
NXグループは、長期ビジョン「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」の実現に向け、将来の成長領域における新たな事業機会の創出を進めている。将来的には、宇宙空間で研究・実験・製造された成果物や物資が地球へ回収され、国内外へ輸送される等、宇宙と地上の間で物資が往来する時代の到来が見込まれる。そうした宇宙産業の発展には、打上げ準備から地球帰還後の回収・輸送までを包含するグローバルサプライチェーンの構築が重要となる。
今回の出資を通じて、NXグループがグローバルで培ってきたEnd to Endソリューションのノウハウを活用し、宇宙と地上をつなぐシームレスな輸送のあり方を検討することで、持続可能な宇宙産業の発展に貢献していく。
●取り組み内容
①宇宙物流のラストワンマイル構築に向けた協業
「ELS-R」および「ELS-RS」の本格運用を見据えて、宇宙と地上をつなぐ物流のあり方を共同で検討していく。打上げ前後の輸送や、地球帰還後の回収物輸送、最終目的地への配送等を担う、宇宙物流におけるラストワンマイルサービスの構築を目指す。
②物流機能・ノウハウの提供
NXグループが国内外で培ってきた輸出入通関、温度・衝撃管理、輸配送、国際物流等の知見を活用し、宇宙輸送物資に適したシームレスな輸送スキームの構築を支援する。宇宙での研究や実験、製造によって生まれた成果物を、安全かつ確実に地上へ届けるための物流機能の高度化に取り組んでいく。
③ElevationSpace社の物流基盤構築に向けた支援
今後の事業拡大を見据え、NXグループのグローバルネットワークを活用した国内外における生産物流支援やロジスティクス基盤の整備についても支援する。
●出資先概要
会社名:㈱ElevationSpace
本社所在地:宮城県仙台市青葉区花京院2-1-65 いちご花京院ビル9階
設立年月:2021年2月
代表者:小林稜平氏
従業員数:78名(2026年3月時点)
事業内容:宇宙環境利用・回収プラットフォーム事業、有人拠点からの高頻度物資輸送事業、Co-Creation事業
HP:https://elevation-space.com/

