NIPPON EXPRESSホールディングス㈱(NXHD)は3月5日、NXグループの重要課題(マテリアリティ)の1つである「サステナブル・ソリューションの開発・強化」に向けて、営業活動における取り組みを一層強化すると発表した。

顧客のEnd to Endロジスティクスにおけるサステナビリティ課題を「6つの課題タグ」に整理し、NXグループの既存サービス・商品と紐づけて提案を体系化するほか、該当する課題タグが一目で分かる専用ロゴを整備した。これにより、提案の分かりやすさを高め、顧客との課題認識を合わせながら、より実効性の高い解決策の提示と新サービス開発へつなげることに取り組む狙い。

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同社によると、近年多くの企業が脱炭素や資源循環、サプライチェーンの強靭化等を経営課題として掲げ、取り組みを加速させている一方、実行段階においては、「物流をどう変えれば成果につながるのか」「コストや納期と両立できる現実的な手段は何か」といった相談が増えている。

NXグループはそうしたニーズに応えるため、SAFの活用やモーダルコンビネーション等、環境配慮型商品・サービスの拡充を進めてきた。2025年6月には、NXグループの2030年CO2排出量削減目標がSBT短期目標の認定を取得。また、2025年10月に開催した「NXサステナブル・ソリューションフォーラム」では、企業の経営企画やサステナビリティ部門の責任者層を中心に約140名の顧客が参加し、Scope3排出量削減に向けた議論を深めた。

今回、新たに「6つの課題タグ」を設定し、顧客の経営課題を起点に最適なソリューションを導き出すためのプラットフォームとして活用する。同社の既存のサービス・商品を6つのカテゴリーのいずれか、または複数に分類・整理することで、課題解決に直結する提案を迅速に行うほか、未対応・改善余地のある領域を可視化し、顧客との対話を通じて新たなサステナブル・ソリューションの開発を加速させる。

●新たな取り組み事項 ――「6つの課題タグ」で提案を体系化
NXグループは、複雑化するサステナビリティ課題を以下の6分類で整理し、各種サービスを組み合わせた包括的なソリューションを提供する。

①CO2削減(CO2排出量可視化、輸配送における削減等)
サービス例:NX-GREEN SAF Program、NX-GREEN FORWARDING ~AIR~
顧客への提供価値:CO2排出量削減、Scope3を含む排出量算定・開示対応、RFI/RFQ対応

②資源循環対応(リサイクル・リユース、廃棄ロス削減等)
サービス例:NRBOX(建設副産物巡回回収システム)、機密書類リサイクルサービス(エコリサイクル便)
顧客への提供価値:回収・再資源化の仕組みづくり、廃棄物削減や運用効率化(コスト削減・CO2排出量低減)

③安全性・信頼性向上(製品安全性向上、サプライチェーン上の人権対応等)
サービス例:Cargo Monitoring Service、プロテクトBOXシリーズ
顧客への提供価値:輸送状況の可視化による安全性の確保、品質事故リスクの低減・損失抑制

④安定供給(人手不足、災害時の供給維持等)
サービス例:誰にもやさしい倉庫、鉄道7days、NX Truck & Sea
顧客への提供価値:輸送・庫内オペレーションの継続性確保、納品遅延の抑制等サプライチェーンの安定化、BCP強化

⑤グローバル戦略(生産拠点移動対応、海外販路獲得等)
サービス例:越境EC物流サービス、NX-SOLUTION温度管理輸送サービス「環境配慮型温度管理容器」
顧客への提供価値:生産・販売戦略変更に伴うリードタイム・供給安定性・品質の確保、海外市場対応力の向上

⑥物流効率化(在庫削減、サプライチェーンネットワーク最適化等)
サービス例:建設ロジスティクス、ミルクラン輸送
顧客への提供価値:輸配送コストの最適化、リードタイム短縮、在庫圧縮によるキャッシュフロー改善、需給変動への対応力向上

また、上記の6項目それぞれに、サステナブル・ソリューションのキーワードを織り込んだ専用ロゴを作成した。提案書等に専用ロゴを掲載することで同社の提案が「どのサステナビリティ課題の解決に資するものか」を顧客と共有し、課題認識の明確化と議論の深化につなげることを目的としている。さらに、グループ内では提案・案件をタグで整理し、社内のツールを活用したナレッジの蓄積、営業進捗の可視化、さらにその横展開を進め、提案品質の平準化とスピード向上を図る。

6つの課題タグ

●今後の展開
まずは日本通運において取り組みを開始し、営業現場での成功事例・運用知見を蓄積した上で、グローバルへ水平展開していく。今回の取り組み強化により、課題の整理から解決策の実装まで一貫して支援する「お客様のパートナー」として、課題解決につながる新サービス・商品の開発につなげるとしている。NXグループは、原材料調達から最終配送に至るEnd to Endにおけるサプライチェーン全体を視野に入れたサステナブル・ソリューションの提供を通じて、顧客のサステナビリティ経営を今後も支えていくとしている。