(一社)日本物流団体連合会(物流連)は4月23日、東京都千代田区の法曹会館で、第26回「物流連懇談会」を開催した。

講演会風景

同懇談会は、物流業界の幅広い会員の参加を得て、会員への情報提供、会員相互の情報交換・交流のために行われているもの。

今回は、西濃運輸㈱ 副社長執行役員の田口幸太郎氏から「共創時代のロジスティクス戦略」と題する講演が行われ、会員企業の代表者や幹部等60名の参加があった。

講演する田口副社長

講演では、まず初めに田口副社長の自己紹介の後、セイノーホールディングス㈱の創業からの歴史として、会社概要・沿革、事業の構成および内容、社会貢献・環境推進の取り組み等のほか、国内外のネットワークや主要なグループ各社の紹介があった。

次に、物流業界の現状について、トラックドライバー数の減少予測や「働き方改革関連法」施行により危惧される輸送力不足、労働時間、運賃および賃金に関しての分析が示された上で、環境認識から見えてくる業界の未来予測について触れられ、各課題に対する取り組みとしてセイノーグループにおける2024年問題への対策に関して詳しい説明がなされた。

続いて、「共創」を実現する様々な機能として、共創領域の可能性やオープン・パブリック・プラットフォーム(O.P.P.)の考え方が披露された。O.P.P.を実現するロジスティクス戦略の概要、共創で提供する+αの価値に関する説明に続き、具体的なロジスティクス事業「たすカル経営パック」や「ロジスティクス・エージェント」、ハコベル㈱、自動運転の実証実験、業界のイノベーションのためのCVC投資等について個別に紹介した。

最後に、共創のために必要なこととして、共創を進める際のポイントについての解説があり、セイノーホールディングスブランドの礎である存在意義(パーパス)・使命・経営理念・基本理念についての説明があった。さらにマスターブランドである「SEINO LIMIT」の目指す世界観についても言及し、講演は約1時間に及んだ。

懇談風景