パーソルグループのパーソルビジネスプロセスデザイン㈱(パーソルBPD)は4月18日、国分中部㈱に「受発注BPOサービス」を導入、受発注業務の作業効率35%向上とスタッフ教育の工数削減を実現し、社員の残業時間の削減を支援したと発表した。
食品・酒類の総合卸売業として300年以上の歴史を有する国分中部では、得意先から注文を受ける営業業務と、仕入先への発注と在庫管理を行う販売業務があり、それらの業務を社員や派遣スタッフ、パートタイマーが担当していた。
卸売業の業態の特性上、得意先が忙しくなる時期は世間が休みの時期と重なる一方、仕入れ先は通常通りの休みとなるため、一定の時期に繁忙期が集中する構造になっていたため、繁忙期と閑散期に大きな差が生まれ、派遣スタッフを容易に増やすことができず、社員の残業時間増加が課題となっていた。
また、派遣スタッフの突発的な欠員に対する人員確保にも問題を抱えており、新しい派遣スタッフに対して専門性の高い業務を一から教えることは時間を要するため、教育担当社員の業務負担となっていたとしている。
パーソルBPDでは、業種や業態を問わず、業務プロセスをアウトソーシングできるサービスを提供している。今回導入された「受発注BPOサービス」では、基本となる受注・発注業務をはじめ、そこから派生する様々な事務業務にも対応する。依頼された業務プロセスに対して、商流や取引先・営業先の状況に合わせた運用方法を提案、また、繁閑差に対応した体制でコストを最適化し、受発注業務で重要な納期を遵守する。
●「受発注BPOサービス」導入の効果
今回「受発注BPOサービス」を導入したことで、専門性の高い受発注業務の作業効率向上と業務工数の削減を実現し、社員の残業時間削減に繋がったほか、業務構築だけでなく業務改善にも取り組むことで空き時間を捻出し、委託可能な業務を増やすことで社員の負担をさらに軽減することができたとしている。
・業務委託を機に“統一したマニュアル”を整備し、業務効率化に寄与
・当初作業依頼をしていた派遣スタッフへの教育の工数がゼロに
・マクロやRPAの設計など業務改善にも取り組み、社員が行っていた業務の作業効率が35%上昇
●国分中部 名古屋業務センター 営業業務課長の平田氏のコメント
当社では以前より、社内の業務効率化に注力していましたが、受発注BPOサービスの説明を受けた際に、当社でも効果的に活用できるのではないかと考えました。サービスを導入して、業務工数を削減できたことだけでなく、教育の負担も軽減できたことにBPOの良さを実感しました。派遣スタッフを19名配置していた業務では、私たちが19名全員に教育を行う必要がありましたが、現在はその負担がゼロになり、この点も非常に大きなメリットだと思います。また、ある特定の業務を測定したところ、社員の場合、電話やメールの対応や、声を掛けられることで、仕事が中断することが多いと分かりました。しかし、受発注BPOサービスを導入し、専任のスタッフに業務を任せた結果、集中して取り組んでもらうことができました。さらに、マクロやRPAの導入により、同じ業務でも作業効率が35%向上しました。今回、成功事例ができたため、国分中部の各エリアのグループ企業にも紹介していきたいと考えています。