(一社)日本物流団体連合会(物流連)は10月24日、学士会館(東京都千代田区)において第25回「物流連懇談会」を開催した。
同懇談会は、物流業界の幅広い会員の参加を得て、会員への情報提供、会員相互の情報交換・交流のために行われているもの。今回は(一社)日本倉庫協会 会長・三菱倉庫㈱ 取締役会長の藤倉正夫氏から「三菱倉庫の過去・現在・未来」と題する講演が行われ、会員企業の代表者や幹部等72名の参加があった。
講演では、まず初めに藤倉会長の自己紹介の後、「三菱倉庫の過去」として、創業から倉庫事業の発展、港湾運送事業の始まりと発展、さらには国際輸送事業の本格化、グローバル展開といった同社のこれまでの歩みが紹介された。
「三菱倉庫の現在」では、会社概要の案内に続き、物流ソリューションの強化として、医薬品輸送、物流事業と不動産事業のシナジーによる物流最適化、金型管理サービス、モーダルシフトの推進、コンテナラウンドユースの提供、EC向け物流センターについて個別に触れられ、DX(Digital Transformation)への取り組みでは、デジタル技術の導入による物流業務の効率化・高度化やスタートアップ企業投資による新規ビジネス等が紹介された。また、物流事業者との協働および温室効果ガス排出シミュレーションや災害に強いエコ倉庫などサステナビリティに関する取り組みについても詳しい説明がなされた。
続いて「三菱倉庫の未来」においては、「いつもを支える。いつかに挑む。Supporting Today,Innovating Tomorrow.」といった同社グループのパーパスや「お客様の価値向上に貢献する」を第一とした「MLC2030ビジョン」についての紹介があり、物流・宇宙関連産業開発等の新規ビジネス、DXの深化等といった成長戦略が示された。最後に、内部統制システムの整備やディスクロージャーの充実等ガバナンスの強化についても言及し、約1時間に及んだ講演を終えた。
講演後の質問についても、藤倉会長から詳細かつ丁寧な回答がなされ、盛況のうちに同懇談会は閉会した。