NIPPON EXPRESSホールディングス㈱は6月14日、NXグローバルイノベーション投資事業有限責任組合の案件として、CO2排出量の見える化クラウドサービスを提供するアスエネ㈱に5月29日に出資し、資本業務提携契約を締結したことを明らかにした。

アスエネは「次世代によりよい世界を」をミッションに、企業のサステナビリティ経営を支援し、脱炭素社会の創造に取り組んでいるスタートアップ企業。Climate Tech領域のサービスとして、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「アスエネ」や、ESG評価クラウドサービス「アスエネESG」、カーボンクレジット・排出権取引所 「Carbon EX」を運営・提供している。「アスエネ」は現在、6,000社を超える企業・自治体の導入実績があり、日本・アジアにおいて事業を拡大している。

●取り組み内容
①NXグループのCO2排出量削減
NXグループは、「気候変動への取り組み」を重要課題(マテリアリティ)の1つと位置づけ、NXグループ全体のCO2自社排出量を2030年までに2013年比で50%削減の目標を掲げている。「アスエネ」を活用することで、自社のCO2排出量を可視化し、より効果的にCO2排出量削減対策を立案・実行することが可能になる。

②顧客のサプライチェーン全体のCO2排出量削減サポート
「アスエネ」プラットフォームと、NXグループが提供するCO2排出量算出ツール「エコトランス・ナビ」の連携を検討中。これにより「アスエネ」を利用する企業は、製造工程だけでなく物流におけるCO2排出量についてもより詳細に算出することが可能となる。また、CO2排出量削減のマーケットプレイスである「アスエネストア」を通じた、NXグループの物流脱炭素ソリューション(NX-GREEN SAF Program(※1)、Sea&Rail(※2)、NX鉄道混載便(※3)、環境配慮型温度管理容器(※4)等)の提供を検討する。サプライチェーン全体のCO2排出量削減を通じて、顧客のサステナビリティ経営をサポートする。

③新商品の開発
上記のほか、脱炭素社会の実現のため、カーボンクレジットや排出権取引所の活用によるカーボンオフセット等に関して、顧客のサステナビリティ経営をサポートする新機能、サービスの共同開発・展開に取り組む。

※1:廃食油や植物、廃材等を原料とした、持続可能な航空燃料SAF(Sustainable Aviation Fuel)から得られる環境価値を購入し、顧客のサプライチェーンにおけるCO2排出量を削減できる航空輸送サービス

※2:海上輸送と鉄道輸送を組み合わせたモーダルコンビネーション型輸送サービス

※3:小ロットからの鉄道利用が可能な低炭素型鉄道輸送サービス

※4:高い温度管理性能を持つ、再利用可能なパッシブ型(非電源型)の温度管理容器と、国際航空輸送を組み合わせたサービス

●出資先概要
会社名:アスエネ㈱
本社所在地:東京都港区虎ノ門1-10-5 KDX虎ノ門一丁目ビル WeWork 4階
設立年:2019年
代表者:西和田浩平氏
従業員数:219名[2024年2月時点]
事業内容:CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」、ESG評価クラウドサービス「ASUENE ESG」、カーボンクレジット・排出権取引所 「Carbon EX」の運営
ホームページ:https://corp.earthene.com/