(一社)日本物流団体連合会(物流連)は6月10日、「第5回 高齢者活躍推進ワーキングチーム(WT)(座長:東京女子大学 二村真理子教授)」を5月29日に全日通霞が関ビル会議室で開催し、オンラインを含む計19名が参加したことを明らかにした。
同ワーキングチームは、物流業界において大きな課題となっている労働力不足の対策として、豊富な知識や経験を持つ高齢者の活躍のために必要な対応等を検討することを目的としている。最終回の今回は、令和5年7月より同ワーキングチームで実施してきた「物流事業者における高齢者活躍推進」に関する調査検討について、アンケートやヒアリングの調査等を踏まえて取りまとめた「物流事業者における高齢者活躍推進に向けた調査検討報告書(案)」の内容について事務局より説明が行われ、意見・質問を受けた上で承認されたとしている。その後、これまでのワーキングチームでの活動を振り返っての様々な意見・感想等が各委員から出た。
最後に二村座長は、「高年齢者雇用安定法の改正より3年が経ち、物流事業者の現状が確認できたことは非常に意義のあることだった。労働力不足を反映したものかもしれないが、物流業界では今後ますます高齢者雇用は進むものと思われる。高齢者活用のための工夫は実施したヒアリングの中に様々なヒントが隠されている。これらの事例を参考とし、無理なく合理的な範囲でできることから始め、中長期的な今後の対応についても同時に考えていただいた方がよいかと思う。物流業界は202 年問題をきっかけに今社会から非常に注目を集めている。これを機に、高齢者のみならずすべての労働者が働きやすい環境を整えて行けば、持続可能な物流の構築が可能になるのではないかと思う」と総括し、会合を終了した。
なお、今回の報告書は、今後発生した軽微な変更を事務局で整理した上で、6月中に発行する予定としている。