(一社)日本物流団体連合会(物流連)は2月7日、全日通霞が関ビルディング(東京都千代田区)で令和5年度第3回「物流分野における低炭素・脱炭素化推進に向けた情報交換会」を開催した。

基調講演として、前々回実施した初の荷主企業講演に続き、今回は初のエネルギー会社が登壇。出光興産㈱ CNX戦略室 バイオ・合成燃料事業課の伊井憲一氏を講師として招いた。同氏は、「出光のカーボンニュートラルへの取り組み‐SAF(持続可能な航空燃料)、バイオ燃料、カーボンオフセット燃料について‐」と題して講演した。

講演を行う出光興産㈱の伊井憲一氏

物流事業者にとってSAF・バイオマス燃料の活用はSCOPE1を低減する貴重な取り組みのため、講演は会場・オンライン含めて100名以上が聴講した。講演内容は、「カーボンニュートラルの取り組み」、「SAF、バイオマス燃料の展開」、ならびに「カーボンオフセット燃料」など物流事業者が関心のある内容であり、各種新エネルギーの導入スケジュールについて段階を追って進んでいくこと、バイオ燃料原料を安定的に確保するために行っている取り組みや直面している課題についても説明した。講演後は「各種新エネルギーの発熱量はどれくらいか」、「どういった供給体制になるのか」といった具体的な内容について次々に質問が挙がり、質疑応答は20分にも及んだ。

続いて、同じく初の試みとして、参加メンバーによる小グループでの情報交換会を行った。会には引き続き、講演後の伊井氏にもオブザーバーとして隣席し、「2024年問題への直近の自社対応」、「自社のグリーンエネルギー導入状況」を主題として情報交換を行った。次回の情報交換会は5~6月に開催する予定。

小グループの意見交換に参加する伊井氏(中央)
自社事例を紹介する郵船ロジスティクス㈱の山田貴久氏(左)