センコーグループホールディングス㈱(センコーGHD)は1月5日、新年にあたって福田泰久代表取締役社長からグループ全従業員への年頭所感の要旨を以下の通り発表した。

●福田社長の年頭所感要旨
国内で続く物価高は、長いデフレからインフレへの転換点となり、これからもコスト高が続く可能性があります。そのため、サービスや商品の価格戦略をしっかり持つと共に、コストコントロールを徹底した安定的な利益確保が重要です。

少子化が続く国内では、市場の縮小がさらに進むため、M&Aや事業領域の拡大を通じたシェアアップ、新規事業展開等によるさらなる成長が必要です。さらに約180社もの多彩なグループ会社間のコミュニケーション強化とグループ全体でのシナジー創出を通じて、新たなビジネスを生み出したいと考えています。

これからの国内の経営上の最大のリスクは人材の確保です。私は、この課題に対処するために外国人労働者の就業規制の緩和を何年も前から訴えてきましたが、政府や関係各所の理解が進み、ドライバー職も解禁される見込みとなっています。また、いわゆる「年収の壁」問題に対する税制対応も進んでいますので、各部門で今まで以上に登用人材の多様化と活用を図って下さい。さらに、業務の自動化・無人化、DXやAI、ロボット等の技術を活用した効率化のスピードアップも不可欠です。

物流部門では2024年問題への対応が本格化しますが、現在の安定した利益創出と成長が物流事業以外への多岐にわたるチャレンジを可能にしています。中核事業として、諸課題への的確な対応とサービスの磨きをかけながら、今後も拡大を図ります。

国内で少子化が進む中、成長の活路として海外事業を強化しており、2023年度通期の国際関係の売上高は初めて1,000億円を超える見込みです。昨年、ホールディングスに「国際事業本部」を設置しましたが、M&Aや未進出国での拠点開設等をさらに進め、グローバルな事業展開と領域の拡充に力を入れていきます。

昨年から、若手社員がセンコーグループの将来像を提言するプロジェクトも始まりました。次の世代を担う人たちがグループの未来像を新たな視点で描き、将来実現して欲しいと思います。

今年2024年は辰年です。龍(りゅう)が大きく飛ぶように、新たな挑戦やプロジェクトへの積極的な取り組みをお願いします。同時に、グループ全体や異業種のグループ会社同士の横のつながりを強化し、コミュニケーションを深めながら自らの成長につなげて下さい。