トーヨーカネツ㈱は10月31日、新たな生産拠点を建設するため、和歌山県橋本市の工場用地取得を決定したと発表した。

同社はグループ中期経営計画(2022~2024年度)において「未来に向けた成長路線を確立する」を基本方針とし、様々な社会課題の解決を通じた企業価値向上に取り組んでいる。

主力事業である物流ソリューション事業では、「事業領域拡大による高成長企業への進化」を基本方針とし、これまで現在の和歌山工場(有田市)を中心に生産を行ってきたが、省人化ニーズの高まりを背景とした多様化・高度化を伴う物流システム需要の増加に応え、さらなる事業規模の拡大を実現するためには生産体制の増強が不可欠と判断し、新工場を建設することを決定した。

新工場建設用地として選定した和歌山県橋本市あやの台北部用地は、現在の和歌山工場との相互支援や補完ができ、同社が効率的に生産機能を拡大していくことが可能な立地。さらに、工業団地用地であることから操業時間等の制約も少なく、さらなる生産量増加にも対応が可能。また、橋本市は和歌山県第3位の人口を有し、大阪・奈良方面からのアクセスもよく、人材の確保も期待できる。

新工場用地の位置

新工場は、製品の増産に留まらず、国内外からの物流システム調達品の品質管理拠点としても機能していくほか、取引先への設備設置工期短縮のための製品のユニット化を進めていく等、同社物流ソリューション事業のバリューチェーン全般に渡る効率化に貢献することを目指している。また、新工場の建設により現在の和歌山工場との2拠点体制が構築され、BCP対策の強化も図られる。

●新工場概要
名称:(仮称)トーヨーカネツ㈱和歌山橋本工場
所在地:和歌山県橋本市あやの台北部工業団地第一地区
敷地面積:約4万9,916㎡
投資額:(土地)14億5,000万円、(建物・設備)未定
操業開始:2028年予定