米国物流ロボティクスベンチャーRENATUS ROBOTICS Inc.を親会社とするRENATUS ROBOTICS㈱は8月3日、㈱イー・ロジットと業務提携契約を締結した。

両社は2024年のイー・ロジット社の物流センター(埼玉県草加市)への「RENATUS」1号案件の建設・稼働開始および、2024年以降の「RENATUS」の多拠点展開に向けた共同での設備導入・研究開発・販売・保守運用・広報体制等の構築に向けた本格的な協業を開始する。

RENATUS ROBOTICSは2023年5月、イー・ロジットより100万米ドル(約1.4億円)の資金調達を実施している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000096486.html

今回の業務提携契約の締結により、
・イー・ロジットの物流センター(埼玉県草加市)への「RENATUS」1号案件の建設・稼働開始(2024年を予定)
・2024年以降の「RENATUS」の多拠点への展開に向けた共同での設備導入・研究開発・販売・保守運用・広報等の体制構築
に向けた本格的な協業に関して基本合意した。

今後、イー・ロジットの持つ物流センターのオペレーション力と、RENATUS ROBOTICSの持つ技術力を掛け合わせることにより、日本国内における「RENATUS」の展開の加速に向けて邁進するとしている。

●今回の業務提携契約による主な狙い
(1)設備導入・立ち上げ
2022年より本格的に開発を進めている自動倉庫システム「RENATUS」は、計画通り順調に開発が進捗しており、開発済みの各製品コンポーネントの統合や、製品の大量製造に向けた部材調達のフェーズへ突入している。

2024年には、1号案件としてイー・ロジットの埼玉・草加センターで「RENATUS」の導入・立ち上げを予定しており、両者の強みを生かした物流センターのオペレーション体制の整備を進めている。

「RENATUS」の立ち上げ後、イー・ロジットおよびその他の荷主に対して有償サブスクリプション型での入出荷・保管サービスの提供を予定している。

(2)研究開発
・イー・ロジットの入出荷・保管に関する実データの活用による、より高効率な配車アルゴリズムの実装より高効率な最適化アルゴリズムの実装
・倉庫内オペレーションにおけるリアルな現場課題の抽出による、より顧客ニーズに沿った追加機能の開発を進めていく。

(3)販売
日本国内に多くの荷主企業の顧客基盤をもつイー・ロジットに国内市場での営業活動を委託することで、RENATUS ROBOTICSは国内事業の営業活動コストを抑え、米国での倉庫開発/販売活動に集中することができる。

(4)保守
両者の知見を集約させた盤石な保守/運用体制を構築することで、中長期的な自動倉庫システムの安定稼働を実現させる。

●今後の展望
両社はまず業務提携の足掛かりとして、2024年に埼玉・草加市のイー・ロジットのフルフィルメントセンターで自動倉庫システム「RENATUS」の1号案件の建設・稼働開始を予定している。

イー・ロジットは関東・関西の都市近郊エリアを中心に、総床面積5万9,000坪、全8拠点のフルフィルメントセンターを運営している。1号案件の安定稼働開始後、イー・ロジット社の持つ日本全国の拠点に「RENATUS」自動倉庫システムの導入を拡大し、最大数十億円の規模でイー・ロジット社の物流コストの削減に貢献する。

中長期的には、イー・ロジット社のもつ物流ネットワークや倉庫オペレーション体制のリソースを最大限に活かし、国内の荷主企業への「RENATUS」の共同での販売や、「RENATUS」の保守等の事業を拡大させ、物流業界全体に革命を起こしていくとしている。