センコーグループホールディングス㈱は6月28日、センコー㈱、東京納品代行㈱が(一社)日本物流団体連合会から「第24回物流環境大賞」の特別賞3件を受賞したと発表した。

6月27日に行われた授賞式。左からセンコー マテリアル物流営業本部 住宅営業部の片元隆夫部長、日本物流団体連合会の池田潤一郎会長、旭化成ホームズ 物流部長 橋徹氏、フジテック 専務執行役員 生産本部長の丸山博司氏
左から池田会長、東京納品代行 代表取締役社長の大草久氏

同大賞は2000年6月に創設され、優れた環境保全活動や環境啓蒙活動、あるいは先駆的な技術開発等で物流業界の発展に貢献された企業等を表彰する制度。

今回、センコー、東京納品代行が行った計2件の取り組みが表彰された。

受賞内容は次の通り。
①ドリー式ダブル連結トラック導入による長距離輸送の脱炭素化と省人化の推進
 センコーは、旭化成ホームズ㈱、フジテック㈱の2社と進めてきた、ドリー式「ダブル連結トラック」を活用する新モーダルシフト運用提案が合意に至り、2022年3月、関西と関東の区間で、荷主2社の共同幹線輸送や中継輸送を盛り込んだ「ダブル連結トラック」の運行を開始した。
 大型車2台分の貨物を別々に集荷し、2台を連結してセンコーの拠点を出発した関西拠点(尼崎市)と関東拠点(厚木市)のダブル連結トラックは、それぞれ高速道路等の長距離区間をドライバー1人が輸送、途中のダブル連結トラック用ドッキングステーション(浜松いなさIC)に設定した駐車場でドライバーが乗り替わり、連結を切り離すハブ設定拠点(今回は尼崎市と厚木市)まで1人で輸送する。
 切り離し後、大型トラック(前荷台)、セミトレーラー(けん引荷台)の2台に分け、同時にそれぞれの配送先に向かうことで、ドライバーの拘束時間とCO2排出量のダブル削減を実現したことが評価された。

②EVトラック導入による排出ガスの削減
 東京納品代行は、これまで事業活動で最もCO2を排出するトラック輸送に対して、千葉県「ディーゼル車排出ガス規制」に対応したトラックへすべて代替する等の取り組みを行ってきた。
 今回は、環境活動に積極的に取り組む荷主とともに、ディーゼルトラックからEVトラックへ車両の代替を行い、千葉県内の自社倉庫から東京都内の各顧客店舗へ配送をEVトラックに切り替え、CO2排出量の削減に寄与した。導入したEVトラックはハンガー式になっており、段ボール梱包による衣類等のシワを防ぎ、高い品質を保った配送を可能にした。また、プラスチックフィルム以外の梱包資材を使わず、廃棄物発生を抑えた配送方法を採用する等、環境に優しい物流を実現したことが評価された。