パナソニック コネクト㈱(パナソニックC)は3月30日、2023年4月1日付で、製品やサービス・ソリューションのデザインを行うデザイン部門(※1)と、ブランディングやデマンドジェネレーションを担当するマーケティング部門(※2)を1つに統合すると発表した。

パナソニック コネクト デザイン&マーケティング本部 体制図

企業として、本質的な「顧客起点」の活動を実践するためには、デザイン&マーケティング部門が、開発・製造・営業・サポート・企画・人事・IT・知財等 様々な部門と緊密に連携することが重要で、企業全体に「顧客起点」の考え方を浸透させる必要と考え、今回その両部門が統合し、企業活動のあらゆる顧客接点にデザイン&マーケティングが参加する体制を推進することにより、「顧客起点」のビジネス戦略、製品・サービス開発、コミュニケーションの実践を可能にする体制が整うとしている。

従来のデザイン部門は、プロダクトデザイン、UIデザイン、サービスデザイン等、職能により担当領域を分けて業務を実施する組織だったため、部分最適になりがちで総合的な提案になりづらい課題があった。また、マーケティング部門にはデザイン機能が必要な際に部門が異なるために連携がしにくいといった課題があった。今回の部門統合に際して職能別ではなく各事業部ごとに必要な職能のデザイン担当がつく体制に変革することにより、マーケティングとも連携しやすくなるほか、戦略視点でプロジェクトに携わることが可能になる。新体制でデザインとマーケティング機能を企業経営に最大限活かしていくことを目指すとしている。

従来のビジネスプロセスと今後の「顧客起点」ビジネスプロセス

同社は2017年より、3階層(風土改革、ビジネス改革、立地改革)の企業改革を実施。全階層で着実な改革が進んでおり、今回の部門統合も企業改革の実践に資する。デザインとマーケティングが経営を支える体制が整うことで、市場のニーズを的確にとらえた顧客体験を生み出す力を強化できるとしている。

※1:企業内デザイン部門を1951年に日本で初めて創設。旧松下電器産業株式会社として。

※2:2022年4月1日のパナソニックグループの事業会社制への移行に伴いB2Bソリューションの中核を担う事業会社として発足し、発足にあたっての一連の統合型マーケティング・コミュニケーション(Integrated Marketing Communication: IMC)活動が評価を得て、2023年3月3日、「NIKKEI BtoBマーケティングアワード 2022」(主催:日本経済新聞社)の「ブランディング賞」を受賞。
https://ps.nikkei.com/b2baward/winner2022/