三井倉庫ホールディングス㈱とNRS㈱は10月25日、戦略的パートナーシップの協定に合意した。

世界情勢の不確実性が高まる中、原材料の不足による生産調整、運賃高騰による物価上昇等、サプライチェーンの混乱による影響は正常な企業活動と安全で安心な社会活動に対する大きな脅威となっており、特に調達領域とされるサプライチェーンの上流工程の混乱が与える影響は大変大きく、多種多様な原材料・部品の特性や地域に縛られない、いかなる時でもそれらの安定供給を可能とする幅広い分野を包括した物流サービスの提供が必要とされているほか、サプライチェーンにおけるカーボンニュートラル化やDXへの対応も欠かせないとしている。

今回合意した協定により、NRSの持つ、化学品原料分野におけるサプライチェーン上流領域での危険物を中心とした取扱いで培った物流ノウハウ(保管・輸配送・フォワーディング等)と、三井倉庫HDの持つ、モビリティ・半導体分野をはじめとする幅広い顧客基盤、非危険物領域のサプライチェーンを俯瞰するメーカー視点での物流ノウハウ、そして、両社の持つグローバルネットワークを組み合わせることで、サプライチェーンの上流領域(調達・生産)における様々な課題に対し、両社の強みを活かした優れたソリューションの提供と、サプライチェーンのカーボンニュートラル化を始めとするESG分野、DX分野への取り組みを推進し、物流に新しい価値を生み出していくとしている。

●本パートナーシップにおける主な取り組み
・原材料・部品等の製造業界に向けて、両社が有する物流機能を融合し、危険物・非危険物の垣根を超えた統合ソリューションサービスを提供する。

・カーボンニュートラルの結果として、今後の社会に大きなメリットをもたらすとされる、 「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」で選定された“成長が期待される重要分野”に向け、顧客視点の最適な物流デジタルプラットフォームを形成する。

●「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/index.html