アマゾンジャパン(合)は8月30日、梱包資材の削減とより良い顧客体験の提供を目的に、梱包の簡素化を拡大したと発表した。

今後、紙袋での配送やアマゾンによる追加の梱包を省き、メーカーの梱包による配送を拡大していく。梱包の簡素化により同社は梱包資材を削減するほか、顧客による梱包の開封やその処理の手間を減らす。

同社は梱包の選定に機械学習を活用し、商品のサイズに適した段ボール製の箱や封筒等を使用することで、商品を保護しつつ、梱包を削減してきた。今回、一部の物流施設に専用のオペレーションを追加し、段ボール製の箱や封筒等で出荷されていた日用品等、一部商品を対象に紙袋での配送を開始した。今回のオペレーションは、商品を保護しつつ梱包資材の削減ができるよう工夫されている。商品保護の観点から、ギフトや危険物、壊れやすいもの、液体は、紙袋での配送の対象にはならない、としている。

さらに同社はメーカーの梱包のまま配送する商品も拡大。これまでも大型・中型商品の一部はメーカーの梱包のまま配送していたが、一部の小型商品等もメーカーの梱包のままで配送することが可能となった。これは紙袋による配送と同様、専用のオペレーションを経て出荷することで実現した。壊れやすいものや危険物、散乱しやすいもの、メディア(本やCD等)、ギフトやコレクター向け商品、顧客のプライバシーに関わる商品は、メーカー梱包のままでの配送の対象にはならない、としている。

なお、今回発表された取り組みは、アマゾンの独自配送網のみでの取り扱いとなる。

同社は梱包について商品の保護、リサイクルのしやすさ、資材の削減が重要と考えており、すべてリサイクル可能な梱包材の開発や、資材の使用をさらに抑える等、梱包の削減に向けたイノベーションを続けている。

2015年から出荷時の梱包重量を38%、梱包資材を150万トン以上削減。そのほか、同社とGlobal Optimismは2019年、パリ協定よりも10年早い、2040年までにネットゼロカーボン(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)の達成を約束する「The Climate Pledge(気候変動対策に関する誓約)」を共同で立ち上げている。

同社は世界最大の再生可能エネルギーの購入企業で、当初の目標である2030年よりも5年早く、2025年までに自社の事業を100%再生可能エネルギーで運営する取り組みを進めている。