(一社)日本物流団体連合会は7月27日、第6回ダイバーシティ推進ワーキングチーム(WT)「女性活躍推進」(座長:東京女子大学教授 二村真理子氏)を全日通霞が関ビル会議室で開催し、オンライン参加12名を含む16名が参加した。
同事務局長の挨拶の後、大成建設㈱ 土木営業本部 電力営業部副部長の畠中千野氏が、テーマ「働きたい、働き続けたい、建設業をめざして」と題し講演した。畠中氏は、(一社)日本建設業連合会 けんせつ小町支援専門部会 部会長も兼任している。同氏は自身のキャリア紹介で、仕事やプライベートで月日や自分の成長で変化していく「ありたい姿」を意識し、生き生きと行動することを大切にすること、また、上司になってからは、仕事の成果だけでなく人の成長を評価していくことが大切とした。
「けんせつ小町」委員会の紹介では、団体と個社が連携したいろいろな活動を行っており、委員会メンバーが会員企業の現場を視察し、新たな気づき・発見の共有や、各社の制度を開示することで、各社が制度・福利厚生等を改定する際に参考にしているとのことであった。制度を充実するだけでなくそれを浸透し、社員に活用して貰う風土・雰囲気を形成が重要とした。けんせつ小町メンバーは、会員企業の様々なニーズを拾い上げ、セミナーの企画・開催も行っている。
講演は示唆に富むものであり、参加者からは多くの質疑が寄せられた。建設業界の活動を参考にし、採用範囲が広いマーケットを持つ物流業界では、前向きに女性活躍制度整備や採用を進めることが大切と二村座長が総括した。
続いて、4つの小グループに別れたグループ討議では、「気づきや自社のありたい姿、取り組みたい事」をテーマに、これまで同ワーキングチームで行われてきた各社の現状や課題、取組事例発表、グループ討議等を含め、さらなる情報・意見交換が活発に行われた。
最後に二村座長は、政府目標の女性管理職3割という数字には違和感があるかもしれないが、女性に管理職を目指して貰い、社会が女性活躍に向かっていくには数値目標も必要であり、その目標達成のためにはまず女性の採用数を増やし、女性管理職候補を増やすことが必要とコメントした。また、働き続けてもらうには、グループ発表にあった育休利用促進、女性同士の繋がりや男女関係なく同じ悩みを持つグループでのコミュニケーション、育てる社内研修等、継続的に働きやすい職場環境整備が必要とまとめた。