鴻池運輸㈱は10月21日、同社グループ会社のインドFSNL Private Ltd.(FSNL社)が、インドの国営石炭会社等が運営する鉱山で鉱山関連事業への参入に向けて案件を受注し、2026年8月から同国マハーラーシュトラ州のKamptee(カンプティ)鉱山で石炭関連作業の現場準備を進め、9月より業務を開始したと発表した。

FSNL社は2025年1月に鴻池運輸の完全子会社(※)となって以降、インド国内の製鉄所において鉄鋼スラグ処理、金属成分の回収、スクラップ処理等を行ってきた。鴻池運輸は日本国内の製鉄所構内で培ってきた現場運営、安全・品質管理、設備運営、物流等の知見を活用しながら、FSNL社の事業基盤強化と事業領域の拡大に取り組んでいる。

露天掘り鉱山現場の全景(FSNL社が請負業務を行う現場の一例)

※関連報道発表(2025年1月23日)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9025/tdnet/2550857/00.pdf

インドでは、鉄鋼生産の拡大に加えて、鉄鋼原料となる石炭や鉄鉱石の安定供給に関わる事業への需要も見込まれている。こうした市場環境を踏まえ、FSNL社はこれまでの製鉄所構内業務で培った知見を生かせる鉱山内作業への参入を検討し、請負業務の受注・事業開始に至った。

●主な作業内容
FSNL社は、受注案件ごとに業務範囲が異なるが、石炭や鉄鉱石を取り出すために採掘場所の準備から資源の運搬まで、様々な作業を行う。主に以下の作業の一部または複数を請け負っている。

・採掘する資源の上にある土砂の掘削・積み込み:石炭や鉄鉱石を掘り出せるように、その上を覆っている土砂や岩を掘削し、ダンプトラック等の運搬車両に積み込む。

Dipika鉱山で積み込み・運搬に使用するEVホイールローダとEVダンプトラック
(FSNL社は環境に配慮し、Dipika鉱山の請負業務に使用するダンプトラック・重機の全車にEV車を導入)

・掘削した土砂の運搬、荷下ろし、敷きならし:掘削した土砂を鉱山内の決められた場所へ運び、荷下ろしした後、重機で敷きならして地面を整える。

・石炭の破砕、積み込み、運搬:採掘した石炭を扱いやすい大きさに砕き、運搬車両に積み込んで、貯炭場や出荷設備等へ運ぶ。

採掘した石炭を破砕する設備(FSNL社が請負業務を行う現場の一例)

●今後の展開
今後は、鉱山における請負業務について、案件ごとの業務範囲、操業条件、安全性および採算性を見極めながら、適正な収益性を確保できる案件への入札参加を進め、FSNL社の新たな収益基盤の1つとして確立することを目指す。