(一社)日本パレット協会(JPA)は9月9日、9月7日にアジアパレットシステム連盟(APSF、会長:加納尚美JPA会長、日中韓含むアジア10か国が加盟)の第17回総会が、8か国から約50名の参加のもとリモート形式で開催されたと発表した。

加納APSF会長は冒頭の挨拶で、日本では労働力不足や環境負荷軽減への意識の高まりから、パレット標準化論議が再び活発になっており、今後パレット化を進める企業には11型を推奨サイズとすることが公的に発信された点、APSFにおいても標準パレット化をPRすることが重要であり、その推進には各国で実効性のある具体的なロードマップ策定が必要と強調した。

続いて、国交省総合政策局参事官(国際物流)室の村井物流渉外官が来賓挨拶し、昨年8月の「日中韓物流大臣会合」では標準化されたパレットの使用促進や ASEAN諸国でのパレット化に協力することが行動計画に盛り込まれた点、これを踏まえて政府としてリターナブル物流容器の普及促進に向けた手引書を作成した点、今後もJPAと密に連携してアジアにおけるパレット化、物流のシームレス化に取り組む点を表明した。

議事では、加盟各国および各国間での物流のパレット化を進める2030年に向けてのロードマップ策定が論議され、日本が提案したロードマップ案がアジア各国のガイドラインとして詳しく説明された。今後はそれを参考に各国がロードマップを策定するため、合同のワーキンググループを設置することが決議され、11月にも第1回会合が開かれることとなった。

会長人事については、任期(2年)満了により加納会長から韓国パレットコンテナ協会の徐(ソウ)会長へ交代する点、新たなアドバイザーとしてJPAの宿谷肇専務理事が就任する点が決議された。

また、各国から最新の現状報告があり、日本からはパレット生産量の推移とレンタルパレット市場の拡大、官民連携によるパレット標準化推進分科会の推移が報告されたほか、今後標準パレットによるAPSF域内のパレット循環利用拡大を目指す点が表明された。