機械工具卸売商社のトラスコ中山㈱は2月4日、愛知県北名古屋市で建設中だった同社最大の物流センター「プラネット愛知」の竣工式を開催した。

「プラネット愛知」(北東面)

同社はモノづくり現場に必要なプロツール(工場用副資材)を「必要な時」に「必要なモノ」を「必要なだけ」届けられるよう、全国28か所の物流センターに約61万アイテムの在庫を保有し、顧客の副資材調達の利便性向上に努めている。

今回、愛知県北名古屋市で竣工となった「プラネット愛知」は、来年2026年7月稼働予定の同社29か所目の物流センター。延床面積は2万6,802坪(8万8,602㎡)と東京ドーム約2個分の広さに、最先端の物流機器を導入することで、約100万アイテムの在庫保有と、1日約10万行の出荷を可能とし、業界「最速」「最短」「最良」の納品の実現を目指している。さらに、1か所で保有できるアイテム数が大幅に増えることで、現在強化中の「ニアワセ+ユーチョク(荷物詰合わせ+ユーザー様直送)をより強化し、全国どこへでも必要な商品を必要なだけユーザーへ直送する即納体制を整え、物流負荷軽減、環境保全に貢献していくとしている。

近年、物流・運送業界では、ドライバーの担い手不足や長時間労働が社会課題となっており、それに伴い、時間外労働の上限が規制されるなど働き方改革が進んでいる。さらに、カーボンニュートラルへの対応が求められており、物資の輸送に重大な支障が生じる可能性が指摘されている。プロツールの流通においても「荷分かれ」による出荷個数増加等、様々な課題が顕在化している。そうした状況に対応するため、同社では「ニアワセ+ユーチョク」(荷物詰合わせ+ユーザー様直送)サービスをさらに強化している。「ニアワセ+ユーチョク」は、問屋である同社が販売店(小売業)の先のモノづくり現場のユーザーへ、可能な限り複数の商品を1つの箱にまとめて出荷するサービス(※)。「プラネット愛知」では在庫アイテム数を現在の61万アイテムから約100万アイテム(現在の約2倍)に拡大し、1箱でニアワセできる商品の数を増やすことで、「荷分かれ」による出荷個数増加を抑えていく。さらに、卸売業から販売店(小売業)経由の配送を省略することで、サプライチェーン全体の効率を高め、納期、梱包資材、配送運賃、環境負荷、作業負荷の半減を実現する。

※商品は販売店(小売)を通して販売しており、エンドユーザーへの直接の販売は一切行っていない。

●拠点概要
拠点名称:プラネット愛知
所在地:愛知県北名古屋市沖村白弓1-1
アクセス:名鉄犬山線西春駅より約2.5㎞(車で9分)
敷地面積:1万2,595坪(4万1,634 ㎡)
延床面積:2万6,802坪(8万8,602 ㎡)※東京ドーム約2個分
建物構造:複合構造(柱RC梁S構造)、免震構造
階数:倉庫4階、事務所4階
能力:出荷行数:10万行/日、保管点数:100万アイテム
建屋竣工:2025年2月 稼働:2026年7月予定
設計・施工:大成建設㈱

●竣工式の様子
竣工式には、設計・施工を担当した大成建設㈱ 代表取締役社長の相川善郎氏と共に、トラスコ中山㈱ 代表取締役社長の中山哲也氏が参列し、修祓や降神、玉串奉奠(ほうてん)等の儀式を滞りなく執り行った。

●「プラネット愛知」事務所棟の様子

事務所棟4階 食堂の様子
事務所棟3階 大会議室の様子

事務所棟1階 託児所の様子