NIPPON EXPRESSホールディングス㈱(NXHD)のグループ会社である日本通運㈱、㈱IHIのグループ会社である㈱IHI物流産業システム、仏Exotec SASの子会社であるExotec Nihon㈱(Exotec)は1月28日、Exotecが開発し、3次元ピッキングシステム「Skypod」を日本通運のNX西京極倉庫で導入し、稼働を開始したことを発表した。



同倉庫は、自動車部品や精密機械部品の保管、仕分け、出荷を行うパーツセンター。これまでのオペレーションは属人的な作業が中心となっており、人手不足が課題となっていた。
IHI物流産業システムとExotecが提供する「Skypod」は、ロボットが自動走行し対象品を作業者の元まで搬送することで、保管効率と入出庫能力を高めた3次元ピッキングシステムによる倉庫自動化ソリューション。「Skypod」を導入することで、作業コストの削減と安定した作業品質を実現可能な点が評価され、採用に至った。今後は高い作業効率により荷主の利益を生み出す倉庫として稼働するほか、日本通運の物流効率化に対する取り組みを周知するショールームとしても活用する予定。
日本通運は、持続可能な物流の実現に向けてオペレーション効率化・リソース(人・マテハン・ロボット等)の最適化に取り組んでいる。今後ますます社会に大きな変革をもたらすと考えられる最先端技術を取り入れ、物流システムや現場改善に活用している。
IHI物流産業システムとExotecは、2021年より顧客の課題解決とビジネス成長への貢献を目的として、戦略的パートナーシップを結んでいる。IHI物流産業システムは、自動倉庫、ロボティクス等の先進技術を組み合わせた自動化・省人化設備のラインナップにより、総合的な物流ソリューション提供に取り組んでいる。Exotec は、倉庫自動化ソリューション「Skypod」を主軸に、従来の倉庫運営を革新し、物流をコストセンターからプロフィットセンターへと転換する取り組みを推進している。
●導入概要
施設名:日本通運 NX西京極倉庫
所在地:京都市右京区西京極南庄境町1番
床面積:1万1,694㎡
ラック:1,152棚
ロボット:6台
主な用途:①荷物ピッキング、仕分け ②倉庫内作業自動化ソリューションショールーム
●各社コメント
◎日本通運 関西アカウントセールス部執行役員 岡本俊一氏
「『半導体供給の不安定化』『2024年問題によるトラックドライバーの労働時間規制』『人口減少等による人手不足』等は年々深刻化しており、優先的に取り組むべき課題であります。この度、自動化において高い実績を誇る「Skypod」の導入にあたり、実現にご尽力頂いたIHI、Exotecには大変感謝申し上げます。弊社は部材倉庫や、物流センターのより効率的な運用と、DX化を加速させ、サービスレベルの向上とトータルコストの削減を目指します。今後も最新のテクノロジーを駆使し、各お客さまの事業拡大をサポートしてまいります」
◎IHI物流産業システム 取締役 関雅美氏
「弊社がこれまで多くの物流現場で培ってきたシステムインテグレート力を活かして、今回、日本通運がDX化を推進されている関西の重点拠点、NX西京極倉庫に『Skypod』を納入させていただいたことを非常に喜ばしく思います。納入した設備はお客さまの事業拡大に向けた倉庫自動化ソリューションであると同時に、日本通運のお客さまに向けたショールームとしても活用いただきます。弊社は『Skypod』だけでなく、周辺設備も含めたトータルソリューションをご提案し、今後もお客さまの課題解決に貢献してまいります」
◎Exotec Nihon 代表取締役 立脇 竜氏
「業界に先駆けて事業の DX 化を強力に推進されている日本通運に『Skypod』を採用いただけたことを、大変光栄に思います。IHI物流産業システムとの協業により、本プロジェクトを通じて日本通運の物流効率化と自動化を実現できたこと、またお客さまに対しても、これからの物流における新たな価値を提供できることを嬉しく思います。さらに、同施設は日本通運の荷主さまに向けた倉庫自動化ソリューションのショールームとしても活用され、当社の先進技術が荷主さまにもたらす利点について実際にご体感いただけるハイブリッドな機能を有します。当社は、今後も3社のパートナーシップを一層強化し、倉庫自動化による物流全体の効率化・最適化を支援することで、ビジネス成長に貢献してまいります」