三井倉庫ホールディングス㈱(三井倉庫HD)は12月24日、東京都に続き兵庫県神戸市の自社施設で再生医療等製品の製造業許可(包装・表示・保管区分)(※1)を取得し、2025年1月より再生医療分野におけるGCTP(※2)に適合した高品質な保管・輸送を一気通貫で提供するサービスを開始すると発表した。
同社は2021年1月、関東地区に保有する高機能施設(※3)において再生医療等製品の製造業許可を取得し、 同年8月より大手製薬企業をはじめとする再生医療関連企業に対してサービスを提供してきた(※4)。今回、関東地区で培ったノウハウを活かして、兵庫県神戸市の自社施設である関西P&Mセンター内に専用スペースを確保するほか、GCTPに適合した組織および設備を整備し、業許可を取得した。
GCTP適合拠点を東西に持つことにより、BCP対策を含め、顧客ニーズに沿った柔軟な対応が可能となることから、 再生医療等製品や将来の薬事承認を目指す治験製品に対して、効率的かつ安定的な供給を実現するサプライチェーンの最適化を推進する。
※1:医薬品医療機器等法施行規則第137条の9(製造業の許可の区分)において、第2号許可(包装等区分)として規定。「再生医療等製品の製造工程のうち包装、表示、検品、保管を行うもの」であり、取得ハードルが高い業許可。
※2:Good gene, Cellular, and Tissue-based products Manufacturing Practiceの略。再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準のこと。厚生労働省の省令によりその基準が示されている。
※3:免震装置、自家発電装置、ドックシェルタをはじめ、監視カメラ、赤外線センサ、ICカード管理など高いセキュリティ基準を満たした施設。
※4:2021年7月29日付プレスリリース:三井倉庫ホールディングス㈱、再生医療等製品の製造業許可を取得し、極低温管理製品向けの保管・輸送一貫サービスの提供を開始