日本GLP㈱は9月30日、熊本県大津町で総延床面積約1万3,200㎡の先進的物流施設「GLP熊本大津」を着工し、同日起工式を執り行った。
「GLP熊本大津」は、日本GLPが熊本県で初めて開発する物流施設であり、世界レベルでの信頼を得ている「高品質輸送」で半導体やPC・サーバ等を輸送する㈱近鉄ロジスティクス・システムズの専用施設として、2025年10月末の竣工を予定している。日本GLPは同プロジェクトを皮切りに、熊本エリアひいては九州エリア全体での事業機会の拡大を目指すとしている。
九州地方における半導体産業の隆盛は引き続き顕著で、なかでも熊本県への半導体関連企業の進出や投資による経済波及効果は、2022年から2031年までの10年間で累計11兆2,000億円規模に上ると見られている(※)。
「GLP 熊本大津」は、世界トップシェアを誇る台湾の半導体企業TSMCや、世界有数の半導体製造装置メーカーである東京エレクトロン等が集結する半導体産業団地の近隣に位置している。同地域は、九州経済の成長をけん引する重要な役割を担っており、関連する部品や精密機械を保管するための先進的物流施設への需要が高まっている。さらに、今回着工した施設は熊本空港から約7km、九州縦貫自動車道・熊本ICから約11km、益城熊本空港ICから約16kmの距離にあり、九州全域をカバーする広域配送の拠点として優れた立地条件を備えている。
近鉄ロジスティクスとは用地取得の段階から綿密なコミュニケーションを行い、半導体産業団地と熊本空港との結節点となる同施設の圧倒的な立地の利便性や、効率的なオペレーションを実現する日本GLPの提案力と柔軟な対応、これまでの物流施設開発における実績等が評価されたとしている。近鉄ロジスティクスは同施設を、九州における半導体戦略の旗艦拠点として利用する予定としている。
●「GLP熊本大津」の特長
・地上4階建てのボックス型の施設で荷物用エレベータと垂直搬送機を設け、施設内の効率的な物流オペレーションをサポート。
・床荷重は1.5t/㎡で、重量のある荷種にも対応が可能。
・全館に空調設備を設け、従業員の快適な就労環境を整備。
●施設概要
施設名:「GLP熊本大津」
所在地:熊本県菊池郡大津町大字杉水3713-1他
敷地面積:約6,400㎡
延床面積:約13,200㎡
構造:地上4階建て、耐震S造
着工:2024年10月
竣工:2025年10月末(予定)
認証取得:CASBEE認証(予定)
※出典:㈱九州フィナンシャルグループ「電子デバイス関連産業集積に伴う地域経済への波及効果の見直しについて」