㈱寺岡精工は8月7日、同社グループ会社の㈱デジアイズがかねてより増設を進めてきた岩手工場にPOSシステムを製造する「南西工場」、工場と倉庫の機能を併せ持つ「南工場」が竣工し、3月より本格稼働したことを明らかにした。
デジアイズは、TERAOKAグループの国内最重要生産拠点として、POSシステムや各種計量器、包装機、値付機等の製造を行っており、国内をはじめ世界中に製品を製造・出荷している。今回、総敷地面積約2万㎡の広大な土地に「南西工場」と「南工場」を新たに建設した。どちらも場内に「中柱が全くない」特殊工法となっており、生産形態に合わせて柔軟にレイアウトを変更できるほか、物の移動を安全かつ効率的に行うことが可能で、組立からDirect Store Delivery(ダイレクト ストア デリバリー方式:DSD)までの製造工程が効率化され、さらにスピーディーに製品を供給することが可能となったとしている。
DSDとは、組立や配線、データ入力やプログラムインストールなど全てのセッティングを工場で完了させ、直接顧客に納品するTERAOKA独自のシステム。DSDの推進により、これまで2回必要だったトラック輸送が1回で済むようになり、輸送による環境負荷も軽減。納品時の設置作業時間も大幅に削減されて、顧客満足度の向上にも寄与している。現在、TERAOKAのPOSシステムの95%はDSDで配送している。
POS工場である「南西工場」の面積は約4,400㎡で、従来のPOS工場の1.5倍の広さとなり、POSシステム生産能力を2倍に増強した。「南工場」は過去最大規模の総面積約5,000㎡で、工場と倉庫の機能を併せ持つハイブリット工場であり、短期プロジェクトや増産のための組立スペースを確保しつつ、物の管理と供給をより効率的に行うことが可能としている。
●施設概要
施設名称:㈱デジアイズ岩手工場
所在地:岩手県奥州市前沢字高畑31
操業開始:1972年11月(寺岡精工所 岩手工場より独立)
敷地面積:約10万㎡
延床面積:約3万8,500㎡
主な製造品目 POSシステム・包装機・値付機・各種計量器
新建屋:「南西工場」「南工場」
工期:着工2023年3月/竣工2024年1月
操業開始:2024年1月(本格稼働2024年3月)
敷地面積:南西工場・南工場(合計):約2万㎡
延床面積:南西工場:約4,400㎡/南工場:約5,030㎡