「カインズ桑名流通センター」本格稼働開始

㈱カインズは3月11日、敷地面積、延床面積共に同社最大の物流拠点「カインズ桑名流通センター」が同日より本格稼働を開始したと発表した。

同センターは、東名阪自動車道・桑名ICから約 7.5km、桑名東ICから約7kmに位置し、全国への広域配送拠点および名古屋中心地への配送拠点として利便性の高い立地にある。これまで、海外からの荷物は太田流通センター（群馬県太田市）に集約し、全国のTC(※1)や店舗に運んでいたが、同施設が西日本エリアのマザーセンターとして荷物の受け入れや配送を担うことで、長距離幹線輸送の削減と店舗物流サービスの効率を大幅に向上させることができる。

地上4階建、延床面積約2万9,000坪の施設は、1階にTC、2～4階にDC(※2)を配置し、各設備を連携させたシームレスな自動化を図っている。また、積載床荷重1.5t/㎡に加えて有効階高5.5～6.5mを確保し、危険物倉庫を併設する等、多種多様な商品の保管が可能。構内作業では、荷物の保管や店別仕分け、搬送作業などの自動化を進め、省人化を実現している。

環境配慮型の物流センターの側面を持つ同施設は、全館にLED照明や人感センサ付き照明を採用しただけでなく、建物屋上への自家消費型太陽光発電設備の導入により、消費電力の100％を再生エネルギーで運営することが可能（最大発電時）。また、パレットの一部には、海に流れ出る可能性のあるプラスチックごみを回収し、リサイクルした素材のOBP（オーシャン・バウンド・プラスチック）使用している。

従業員の働く環境面にも配慮し、シーリングファンやスポットクーラー、天井カセットタイプの空調設備等により、適切な室内温度で作業できる環境を整えたほか、従業員がゆったりとくつろげるよう、観葉植物やソファー等を配置したカフェのような空間を演出している。

※1：TC(Transfer Center)：商品の在庫を持たず、納入された商品を仕分けて配送を行う
※2：DC(Distribution Center)：在庫を保管し、受注に応じて出荷する