横浜冷凍㈱は2月6日、新施設として恵庭市戸磯南工業団地内に「恵庭スマート物流センター」を竣工した。

「恵庭スマート物流センター」

建設地の恵庭スマート物流センターは道央自動車道、道東自動車道、道南自動車道という主要3道の結節点にあるだけでなく、最大の経済圏である札幌に隣接する。道内最大の貿易港・苫小牧港や、日本海側の小樽港からもアクセス的に優れているほか、新千歳空港からも自動車で30分圏内と道内アクセスに非常に便利であるため、将来的には「道内物流拠点の中核的存在」になることが期待される。

同センターのコンセプトは「2024年物流ソリューション」。太陽光発電設備を導入し省エネ自然冷媒冷却設備、カーゴナビゲーション等の設備導入で、省力化・省人化を図るほか、ソーラーパワーアイスパックシステムとジェネレーターによるBCP対策の強化を図っている。省エネ化の取り組みの1つとして、同社道内初太陽光発電システムとリチウムイオン蓄電池を導入し、「蓄電による冷蔵倉庫の冷却」を行う。停電時でも稼働できる自立機能式パワーコンディショナーシステムにより平常時だけでなく災害等の非常時にも、同センターで発電したエネルギーで倉庫内の冷却が可能。また、同センターの社用車にはEV(電気自動車)を採用し、太陽光発電システムと蓄電池を連携させた充電ステーションを設置している。災害時には非常用電源として利用可能であり、BCP対策としても有効としている。

道内拠点は、石狩・喜茂別・十勝において3拠点(6センター)をすでに展開しており、「恵庭スマート物流センター」が北海道地区の道内物流拠点の中心として加わることにより、道内の全体をカバーできる広域物流ネットワークとなる。

同社の古瀬健児社長は、同施設の竣工式において建設に携わった関係者に感謝の意を表し、「当センターは省エネ・BCP対策・品質維持を含め現在の最先端機能を完備していることからセンター名に『スマート』という言葉を入れました。また、国内収容能力が100万トンを突破し、恵庭市は主要幹線道路や海路・空路へのアクセスも良好なため、道内において要の地区となることから、道内並びに国内全体へ安定した食品物流のさらなる実現と恵庭市への地域貢献を社員一丸となって取り組んで参ります」と述べた。

竣工式で挨拶する横浜冷凍㈱の古瀬健児社長

●施設概要
施設名称:恵庭スマート物流センター
住所:北海道恵庭市戸磯2005番地3(戸磯南工業団地内)
構造・規模:鉄筋コンクリート造3階建て(事務所棟S造2階建て)
敷地面積:1万7,542.97㎡(5,301.30坪)
延床面積:2万4,086.52㎡(7,286.17坪)
建築面積:7,275.55㎡(2,503.35坪)
収容能力:3万542t(F級:2万4,999t C&F級:4,383t C級:1,160t)
導入設備
・太陽光発電設備(322.56Kw)
・メカニカルボイド採用
・カーゴナビゲーション
・EV自動車充電ステーション
・ソーラーアイスパックシステム
・自立機能式パワーコンディショナーシステム(太陽光発電設備)
・大容量リチウムイオン蓄電池(346kWh)によるBCP対策等