㈱豊田自動織機は1月31日、世界的な人気を誇る「トヨタRAV4」を生産する長草工場(愛知県大府市)の隣接地に、車両部品の搬入や仕分けを行う物流棟を新設すると発表した。仕入先から長草工場までの部品輸送の効率化に加え、物流自動化システム導入と再生可能エネルギーの積極活用により、スマート物流と環境負荷低減を両立させる、新たな物流体制の構築を目指すとしている。着工は2023年2月1日、稼働開始は2024年度上期を予定している。

新物流棟イメージ図

現在、長草工場では、仕入先から納入される車両組み付け部品を、遠隔地である愛知県半田市の物流拠点に一時集荷した後、専用のトラックで長草工場に輸送しており、部品輸送の効率化が課題となっていたほか、同物流拠点では、部品搬入や仕分け作業等を人手中心で実施しており、構内作業の生産性向上にも取り組む必要があったとしている。

新設する物流棟は、遠隔物流拠点の近接化にとどまらず、物流棟と長草工場を接続する橋梁を通じて部品を自動搬送し、従来拠点間で発生していたトラック輸送をゼロにすることで、部品搬送の効率化とトラックから排出されるCO2排出量の削減を図る。

また、物流棟内では、物流ソリューションをグローバルに提供するトヨタL&Fのノウハウを活用し、仕分けされた部品を次工程へ自動搬送する装置や無人運搬車をはじめとする、物流自動化システムの導入により、構内作業の生産性向上を行う。

物流棟で使用する電力は、太陽光発電による再生可能エネルギーを活用し、環境負荷低減にも配慮した設計となっている。

●新物流棟概要
住所:愛知県大府市森岡町上荒137-3,長草町山口128-1
敷地面積:3万6,000㎡
延床面積:2万6,000㎡
稼働開始:2024年度上期予定