三井倉庫ホールディングス㈱(三井倉庫HD)と三井倉庫ビジネスパートナーズ㈱(MCBP)は7月27日、MCBPが受託する出荷検品業務において、生成AIを活用した出荷検品アプリを開発し、7月より導入を開始したとを発表した。

物流現場において、バーコード等を持たない商材の出荷検品業務は、熟練作業者の目視に頼らざるを得ないケースが多く、ヒューマンエラーによる誤出荷のリスクや作業者への負荷が課題となっていた。同アプリはそうした課題を解決するため、事前のマスタデータ設定や出荷オーダの取込を不要とし、スマートフォンで出荷リストと対象商品を撮影するだけで、生成AIが瞬時に正誤判断を行うという、これまでにない手軽さを実現した。

同アプリは、従来のAI-OCRによる品番など一定の規格内でのテキスト照合とは異なり、生成AIによって画像を総合的に解釈する。これにより、出荷リストと実物の表記方法や記載位置の違い、あるいは略称があっても、文脈や特徴を深く理解し、高度な正誤判断が可能となった。この高い判定精度から、作業品質の向上と現場の負担軽減を実現できると判断し、物流現場への実装に至った。

●今回の取り組みの特長
①目視検品の属人化を解消
これまで目視に頼らざるを得なかった、バーコードの無い商材の検品業務において、生成AIの総合的な画像解釈による高度な正誤判断を実現。作業者の熟練度を問わず、誰でも高精度な検品が可能。

②事前設定不要なシンプルな仕組み
出荷オーダの事前取込や既存システムとの連携を不要とし、現行の業務フローへそのまま適用が可能。直感的な操作性により、現場への迅速かつ容易な定着を実現。

③検品業務の省人化・コスト削減
従来2名体制で行っていた検品作業を、同アプリを活用した1名体制に置き換えることで、ダブルチェックにかかっていた現場の作業工数を削減。

●出荷検品アプリによる検品・判定イメージ
スマートフォンで対象を撮影するだけで、誰でも簡単に検品作業が行える。

運用フローのイメージ図

同社グループは、今回の取り組みを通じて得られた知見をベースに、同アプリの機能拡充や汎用化を進めていく。まずはグループ内の一部拠点や類似する業務領域での段階的な検証・展開を進め、将来的にはバーコード管理が難しい多様な商材への適応力を高めていくことで、グループ全体の物流品質および生産性のさらなる向上に取り組んでいく。