㈱ライナフは4月22日、同社が提供する「スマート置き配」の導入棟数が、全国で1万5,000棟を突破したと発表した。

東京都ではオートロック付きマンションの約10%に導入されており、現在までに全国748社の不動産会社に採用された。

利便性と安全性を兼ね備えた同サービスは、導入済み物件で暮らす約50万世帯で利用されており、再配達の削減や環境負荷の軽減といった社会課題の解決にも貢献している。さらに、国土交通省からマンション管理組合等に対して、「置き配使用細則」について消防庁とも調整済みである旨が周知されたことも追い風となり、同社では今後、年間1万棟ペースでの導入拡大を見込んでいる。

●背景①:再配達削減の社会的ニーズ
物流業界では、宅配便の取扱件数が増加する一方、不在による再配達は全体の約10.4%を占めている。配達員の負担増加や車両によるCO2排出量の増加が懸念されるなか、持続可能な物流体制の構築は喫緊の課題とされている。これに対応するため、国土交通省および経済産業省は、2025年4月を「再配達削減PR月間」と位置づけ、再配達削減に向けた取り組みを官民一体で推進している。同社もこの趣旨に賛同し、「スマート置き配」の普及促進を通じて取り組みに参画している。

●背景②:入居者ニーズの多様化とマンション価値の向上
近年、ネットスーパーや生協等の宅配をはじめ、集荷クリーニング、駆けつけ対応等、暮らしに役立つ多様なサービスが拡充している。これらを便利に使える住環境へのニーズは年々高まっており、物件価値を高める重要な要素の1つとしている。「スマート置き配」は、単なる置き配に留まらず、多様なパートナーとの連携を進め、新たなライフスタイルの基盤として進化している。こうした取り組みは、入居者満足度の向上のみならず、マンションの差別化や資産価値の維持・向上にも寄与するものと考えている。

●ライナフの「スマート置き配」
https://linough.com/package-drop-service/