ロジスティード㈱は3月19日、福山通運㈱と協創し、「トレーラー・トラクター方式」(※)による中継長距離輸送を開始すると発表した。異なる物流会社による中継輸送に取り組み、両社の長距離輸送における課題解消を目指すとしている。

2024年4月より改正労働基準法が運送業にも適用され、ドライバーの時間外労働制限が厳格化された。これに伴うトラック不足により、輸送力の低下等の社会的影響が懸念されている。そうした中、ドライバーの働き方改革を進め、人財を確保する観点から、日帰りが可能となる中継輸送の普及促進が必要とされている。福山通運は関西発・関東方面への貨物が圧倒的に多く、一方でロジスティードは関東発・関西方面への貨物が多いことから、両社の運行を組み合わせることで物流の効率化を目指す検討を進めてきた。2024年12月のトライアル輸送を経て、今回本稼働する運びとなった。
●協創の目的
中継輸送は、1つの輸送行程を複数人のドライバーで分担する輸送方法で、長距離輸送におけるドライバーの日帰り勤務を実現する方法の1つ。両社の集荷地域と納品地域の中間地点に中継拠点を置き輸送を分担することで、ドライバーの労務負担を軽減し、働きやすい環境作りを進めるほか、双方の物流の効率化を目指す。
●協創内容
中継拠点で両社のトラクターの交換をする、「トレーラー・トラクター方式」による中継輸送。福山通運 浜松支店を中継拠点とし、以下の内容で輸送を実施する。
①福山通運が関西から関東向けの荷物を中継拠点へ持ち込み
②ロジスティードが関東から関西向けの荷物を中継拠点へ持ち込み
③中継拠点で両社のトレーラーを交換
④福山通運がロジスティードの荷物を関西方面へ納品
⑤ロジスティードが福山通運の荷物を関東方面へ納品

●運用開始時期
2025年4月(予定)
※異なるトラック事業者同士で行う代表的な中継輸送は以下の3点がある。
①中継拠点でトラクターの交換をする「トレーラー・トラクター方式」
②中継拠点で貨物を積み替える「貨物積み替え方式」
③中継拠点でドライバーが交替する「ドライバー交替方式」