Gaussy㈱は3月4日、同社が提供する倉庫ロボットサービス「Roboware」を通じて、カトーレック㈱の仙台低温物流センター(仙台市宮城野区)でピッキング作業の省人化・省力化を目的にAMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)を導入したと発表した。
AMRはロボット自身が走行ルートや移動範囲を自律的に判断してピッキング作業のナビゲーションや貨物の搬送を行うもの。最新の画像認識技術により人や障害物を検知し、回避する性能に優れ、人との協働を安全に行うことができる。
今回導入されたForwardX社製AMR「Max 1500-L Slim」は耐荷重1,500kgで、人やフォークリフトに代わり重量物の搬送作業を担うことが可能。2016年に設立されたForwardX社はロボットソリューションを提供する中国のベンチャー企業で、約50件ものグローバル特許を有している。その主力商品であるAMRは、物流、アパレル、食品、自動車、家電業界等、日系企業を含む大手グローバル企業を中心に世界で500社以上の導入実績があり、アジアでは圧倒的な出荷シェアを誇るとしている。

●カトーレックのコメント
近年は働き手の減少により、人手不足が課題となるケースが増えてきています。また、AMRを導入したエリアでの従来の業務はピッキングカートを使用し、冷蔵倉庫内を歩き、重量物をピッキングする必要があったため、労働環境の改善が急務であると捉えていました。
これらの課題を解決するために、重量物の搬送も可能なAMR「 Max 1500-L Slim 」を導入しました。これにより、ピッキング作業の効率化及び業務負荷軽減を実現でき、約30%の作業工数削減を見込んでいます。また、当社WMSとGaussy社のSTREAM(※WMSとロボットを繋ぐミドルウェア)を連携させることにより、WMSに大きな改修を加えることなく、既存のWMSの機能を活かしつつAMRの導入をすることができ、構築期間の短縮も併せて実現できました。
今回のAMR導入により、当社グループが掲げる労働安全衛生やダイバーシティ推進、イノベーション/DX等への取り組みの加速・拡大を目指します。また、今回の経験を活かし、社内への横展開はもちろん、他企業や他業界へのノウハウ提供等を通して、日本の物流効率化に貢献できればと考えています。