SBSホールディングス㈱は12月27日、SBSリコーロジスティクス㈱が(一社)ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)に参加する複数の会員企業の1社として、事務機器業界における複数メーカーによる効率的な共同配送を推進し、持続可能な物流体系の構築に積極的に取り組んだことが評価され、経済産業省および国土交通省が実施する「物流パートナーシップ優良事業者表彰」で「物流DX・標準化表彰」を受賞したと発表した。

「物流パートナーシップ優良事業者表彰」授賞式の記念撮影

●共同配送プロジェクト(※1)について
物流業界が抱える課題解決への挑戦
同プロジェクトは、事務機器業界における複数のJBMIA会員企業によって、物流業界で長年の課題である「ドライバー不足」や「低積載配送」、「月末集中による波動問題」等に対応し、「競争」から「共創」への転換を実現した。令和5年4月から令和6年3月までの北海道エリアにおける実績では、以下の成果が確認されている。
・CO2排出量削減:年間62.5トン(16.4%削減)(※2)
・車両台数削減:年間938台(19.8%削減)
・積載率向上:4.8%向上

それらの成果により、環境負荷の低減と物流効率の向上が実現し、SDGs(持続可能な開発目標)達成につながる成果を挙げている。

令和6年には北海道、北陸および東北エリアにおける展開が完了し、令和7年には九州、甲信越、中国・四国エリアへの展開を予定している。同プロジェクトに参加する会員企業は、共同配送を通じて物流の安定性とコスト削減を実現すると共に、労働環境の改善にも貢献している。

今回の取り組みは、経済産業省や国土交通省の「フィジカルインターネットの実現に向けた取り組み」(※3)と連携しており、業界の垣根を超えた新しい物流モデルとした注目を集めている。今回の表彰は、同プロジェクトの成果が広く認められ、さらなる普及と発展への期待が込められたものと言える。事務機器業界の挑戦が、物流業界全体の革新を牽引することを目指している。

※1:物流に対する事務機器業界各社が抱える問題、物流業界が抱える問題について、業界として解決するため、物流を「競争」から「共創」領域ととらえ、共同配送というソリューションで社会課題を解消することを目指すプロジェクト

※2:改正省エネ法のトンキロ法を用いた簡易計算で算出
CO2排出量=輸送量×輸送離×トラックのトンキロ当たりの燃料使用量×CO2排出係数

※3:「フィジカルインターネットの実現に向けた取り組み」の詳細について
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/physical_internet/pdf/2024_001_02_00.pdf