東北エリアで事業展開する小売業・物流業15社は9月20日、物流を取り巻く「2024年問題」や「脱炭素」等の課題を共有し改善を推進することを目的として、その改善策を企業横断型で検討する「東北物流みらい研究会」を発足すると発表した。
今後、発足の趣旨に賛同した企業と議論を重ね、物流問題の課題解決と新たな東北物流ネットワークの構築に向けた検討を行っていくとしている。
●発足の背景・趣旨
物流業界は「2024年問題」や「脱炭素」、その他持続可能な物流を構築するために必要な変革に対して業界全体が課題感を持っている。人口減少が大きな課題の東北エリアにおいて、地域の生活を支える社会インフラとしての 小売業を持続可能なものとするため、2023年11月より、東北エリアで事業を展開する小売業・物流業各社と「東北物流研究会」を開催し、各社の物流課題を共有、協業に向けた具体的施策の打ち合わせを重ねてきたとしている。
今回、物流改善をより加速させるため、参加企業15社で「東北物流みらい研究会」を発足し、課題解決に向けて企業横断型の仕組みを構築し、本格的に動き出すと宣言した。
●今後の方向性(具体的施策)
・荷主としてのトラックドライバーの待遇改善への取り組みについて、情報共有とベンチマーク、検証の場とする。
・共同物流の実施に向けた協議、実験取り組みを行う。
・実験後に順次、実験会社数を増やし、本格稼働に繋げていく。
・物流センターまでの1次物流において、製配販で連携し、持続可能な物流体制を構築する。
・物流の課題解決を通して、温室効果ガスの削減等の環境負荷低減を図る。
●「東北物流みらい研究会」参加企業 ※企業名は50音順で掲載
(小売 参加企業)
イオン東北㈱、㈱伊徳、㈱おーばん、㈱トライアルホールディングス、フレスコ㈱、紅屋商事㈱、㈱マークスホールディングス、㈱マイヤ、㈱マエダ、㈱ヤマザワ、㈱ヨークベニマル、㈱リオン・ドールコーポレーション
(物流 参加企業)
イオングローバルSCM㈱、㈱MLS、㈱ロジスティクス・ネットワーク
(オブザーバー)
経済産業省 東北経済産業局
(事務局)
イオン東北㈱、㈱ヨークベニマル
今後、参加企業の拡大と産官学の活動としての取り組みも進めていくとしている。
●発足日:2024年9月20日(金)