センコーグループホールディングス㈱(センコーGHD)と日本貨物鉄道㈱(JR貨物)は6月5日、新造船「扇望丸」の進水式を実施した。本船は災害発生時に鉄道網が寸断された場合、JR貨物のコンテナを代行輸送するために建造されたもので、8月にも就航する予定。
昨今、自然災害発生の頻度が高まり、災害時に道路や線路が寸断された場合の代替輸送手段が必要とされている。そのため、本船は通常はセンコーGHDが顧客の原料・資材輸送専用船として運航するが、災害発生等により貨物鉄道ネットワークが寸断された場合には、JR貨物が実施する災害代行輸送に本船を使用して、JR貨物のコンテナ(12ft)を最大80個積載し、迅速な船舶代行を行う。
センコーGHDは本船の就航を機に既存顧客との取引拡大につなげるだけでなく、さらに災害発生時の代替輸送にも迅速に対応できる体制を確立し、鉄道輸送サービスの安定化に貢献。JR貨物は災害等輸送障害時の対応力を強化することで、安全・安心な物流サービスを実現する。
●新造船「扇望丸」概要
船種:貨物船(バラ貨物・コンテナ)
船体寸法
・全長:約76.32m
・全幅:約12.50m
・深さ:約7.00m
総トン数:499トン
積荷積載量:1,600トン
満載航海速力:約12.2ノット
航行区域:沿海(非国際)