九州産交バス㈱とヤマト運輸㈱は3月23日より、阿蘇くまもと空港の新旅客ターミナルビル開業にあわせ、路線バスを活用した客貨混載(※)で阿蘇くまもと空港から熊本市と阿蘇市の宿泊施設に当日中に観光客の手荷物を配送する「手ぶら観光サービス」の実証実験を開始した。

※バス・鉄道路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的に、バス・鉄道等の空きスペースに宅急便等を載せて輸送する取り組み。

九州産交バスは、「顧客本位のサービスを提供することにより、地域とともに繁栄し、社会の発展に貢献する」ことを経営理念に掲げている。持続可能な街づくりには、持続可能な公共交通の維持が必要となるため、利用客が乗車するバスとともに熊本県の特産品を輸送する客貨混載事業を展開しているほか、客貨混載で輸送した特産品を販売する「マルシェ」を開催する等、地域住民や生産者と連携した取り組みを進めている。

ヤマト運輸は、「豊かな社会の実現に貢献」することを経営理念に掲げ、個人・法人・地域の顧客、社会のニーズに総合的な価値提供を目指し、地域活性化に向けた新たな物流サービスの開発に取り組んでいる。ヤマトグループの経営資源を活用し、全国の自治体や観光協会と連携した手荷物の当日配達や一時預かり等「手ぶら観光」の取り組みを進め、顧客の観光支援を行っている。

今回、両社は「もっと、手ぶらで快適に熊本の観光を楽しんでいただきたい」という想いが合致し、阿蘇くまもと空港の新旅客ターミナルビル開業に伴い、路線バスを活用した客貨混載とヤマト運輸の物流ネットワークを組み合わせた「手ぶら観光サービス」の実証実験を開始した。これにより、熊本県を訪れる国内外の観光客の、より便利で快適な観光の実現を目指すとしている。

●実証実験概要
実証実験期間:2023年3月23日(木)~2024年3月31日(日)
実証実験の流れ


①利用客は、当日の13:00までに阿蘇くまもと空港の新旅客ターミナルビル内にあるヤマト運輸の「阿蘇くまもと空港手荷物宅配カウンター」で、送り状に宿泊施設の情報を記入し、手荷物を預ける。
②預かった手荷物を宿泊施設ごとに仕分けし、九州産交バスが運行する空港リムジンバスもしくは都市間バスに積み込む。
③手荷物を熊本市内の桜町バスターミナルもしくはJR阿蘇駅へ輸送し、到着後は併設されている一時保管場所へ移動させる。
④保管された手荷物をヤマト運輸のスタッフが集配車両に積み替え、利用客が宿泊予定の宿泊施設に配送する。

(3)料金表[サイズ(重量/三辺合計)/持込料金]
▽60サイズ(2㎏まで/60㎝以内)/830円
▽80サイズ(5㎏まで/80㎝以内)/1,050円
▽100サイズ(10㎏まで/100㎝以内)/1,290円
▽120サイズ(15㎏まで/120㎝以内)/1,510円
▽140サイズ(20㎏まで/140㎝以内)/1,750円
▽160サイズ(25㎏まで/160㎝以内)/1,970円
▽180サイズ(30㎏まで/180㎝以内)/2,300円
▽200サイズ(30㎏まで/200㎝以内)/2,740円
※価格表記はすべて税込