プラスオートメーション㈱(+A)と佐川急便㈱は12月12日、SGホールディングスグループの次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」佐川急便中継センター1階で+Aの搬送AMR「JUC-S800R」を12月1日より12台RaaS導入し、それまで人手に依存していた不定形貨物搬送オペレーションの大規模な自動化をスタートしたことを明らかにした。

Xフロンティア佐川急便中継センター1階で実証実験中は5台を稼働(不定形貨物を搬送している様子)

Xフロンティア佐川急便中継センターでは、ベルトコンベヤ等で構成される自動仕分け機でその9割を処理するが、自動仕分け機に乗らず大型で搬送することができない不定形の荷物は従来通り人手で仕分けられ、台車で搬送されていた。

過去にロボットの導入による自動化を試みたが、24時間絶え間なく荷物と人が行き交う環境下で、臨機応変に搬送工程を効率化できるロボットがない課題を抱えていたとしている。

その課題に対し、+Aと佐川急便はJUC-S800R5台を実証実験(PoC)として導入し、人とロボットが同じ動線上で働くというハイブリッドなオペレーションを検証した。導入~稼働までの立ち上げは数日で完了し、約2か月という短期での検証により十分活用の目途がついたことから、今回本導入に至ったとしている。

これにより、Xフロンティア佐川急便中継センター1階フロアでは可動域全面に対しての自動化・省人化が実現し、佐川急便の掲げるシームレスな物流を自動化技術が支えることとなる。

また、今回の導入は、佐川急便を含めた物流業界が抱える2024年問題の解決策の1つになるとしている。自動化・省人化により、長時間労働の抑止、将来的な少子高齢化による労働力不足を補う取り組みであり、+Aは今後も物流センターの自動化を促進することで持続可能で安定かつ安全なオペレーション構築に貢献するとしている。

●搬送AMR「JUC-S800R」の特徴
JUC-S800Rは正式名称(Juck-up Carrier SEER 800 Rotate/ジャック・エス・800・アール)の通り、ジャッキアップ型の汎用自律搬送ロボットで、回転ローター機構搭載により、搬送物を回転させずに自動積み下ろしが可能。
・ガイド不要(SLAM式)で現状のレイアウトを変えずに導入可能
・800kgの重量物を安定搬送可能
・従来のAMR(自律搬送ロボット)に比べ高速マッピングを実現
・LiDAR、各種センサ搭載による障害物検知による自動停止可能
・群制御による大物仕分け可能
・+Aの自社開発 WES「+Hub」と接続することで多彩なアプリ連携と機能拡張が可能

●「JUC-S800R」詳細
https://plus-automation.com/robot/seer/index.html

JUC-S800R(最大積載重量:800kg)