NIPPON EXPRESSホールディングス㈱のグループ会社である日本通運㈱は6月18日、タイガー魔法瓶㈱、岐阜プラスチック工業㈱との協業により開発した高性能保冷輸送器材「プロテクトBOXサーマル」のテスト販売を2026年6月より開始すると発表した。

プロテクトBOXサーマル
大阪・関西万博での活用の様子

日本通運は国内輸送用の梱包ツール「プロテクトBOX」を2019年にサービス開始して以来、分離型や保冷輸送用、国際輸送用等、顧客ニーズに応じた様々な商品を展開してきた。

2025年4月には、より環境に配慮した輸送ソリューションを提供するため、貨物自体の温度で庫内温度を維持できる高性能保冷輸送器材「プロテクトBOXサーマル」を開発した。同器材は、常温トラックによる輸送環境下で、冷凍品・冷蔵品・常温品それぞれの温度維持性能を検証し、優れた断熱性能に加え、環境配慮型輸送ソリューションとしての有効性を確認した。さらに、大阪・関西万博では、各パビリオンや飲食店等への保冷貨物輸送にも活用された。環境負荷の低減と輸送効率の向上を両立する新たなソリューションとして今後の本格展開を見据えて、今回テスト販売を開始する。

●商品の特長
①貨物自体の温度で庫内温度を維持
「プロテクトBOXサーマル」は、蓄冷材・蓄熱材を使用せず、貨物自体の温度を活用して庫内温度を維持できるため、温度維持に必要な付帯資材や管理負荷の低減が可能。

②冷凍・冷蔵・常温貨物の混載輸送が可能
輸送単位を「BOX」にすることで、保管温度の異なる貨物を同一車両で輸送でき、従来は冷凍車・冷蔵車・常温車で分けていた輸送の効率化が可能。これにより、車両手配の最適化、積載効率向上、輸送コスト削減、CO2排出量削減に貢献する。

③高性能断熱技術と高剛性構造を採用
同器材には、タイガー魔法瓶のステンレス密封真空断熱パネル「TIVIP(ティビップ)」と、岐阜プラスチック工業のハニカムコア材「TECCELL(テクセル)」を組み合わせた「断熱ユニットパネル」を採用している。これにより、優れた断熱性能と軽量性、高剛性を両立している。

タイガー魔法瓶のステンレス密封真空断熱パネル「TIVIP」(左)岐阜プラスチック工業のハニカムコア材「TECCELL」

④幅広い業界で活用可能
食品業界のほか、生花・園芸、精密機器・電子部品、化学品、医薬品・医療、美術品・文化財等、温度管理が求められる幅広い貨物で活用できる。

●テスト販売の概要
現在は台数が限られているため、生鮮食品、生花、温度管理が必要な工業製品などを取り扱う顧客を中心に、テスト販売を開始する。

日本通運はテスト販売を通じて輸送実績と検証データを蓄積し、2027年度の正式商品化に向けた準備を進めていくとしている。

●正式販売予定
量産体制を整備し、2027年度の本格販売開始を予定している。