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サトー、自動認識システム大賞 「大賞」「優秀賞」W受賞

2021/08/30

(株)サトーは8月20日、(一社)日本自動認識システム協会(JAISA)主催の2021年度「第23回 自動認識システム大賞」で、「大賞」と「優秀賞」を受賞したと発表した。

同賞はJAISAが自動認識技術やシステムの発展と普及・啓発を目的として、先進的かつその効果が極めて顕著な自動認識関連の技術やシステムを表彰するもの。

大賞を受賞したのは、沖縄セルラーアグリ&マルシェ(株)(沖縄セルラー)と合同で応募した「温度ロガー機能付きデュアルRFIDラベルによる農産物の定温物流管理」。優秀賞を受賞したのは、高桑美術印刷(株)、および黒龍酒造(株)と合同で応募した「日本酒の正規品流通経路管理のための、2次元コードとRFID ハイブリッド活用」。

●大賞「温度ロガー機能付きデュアルRFIDラベルによる農産物の定温物流管理」
受賞したシステムは、沖縄セルラーが植物工場で栽培する沖縄のブランド苺「美ら島ベリー」の輸送の全過程で、RFID温度ロガータグ(ラベル)を用いて精緻に温度を管理するシステム。(株)KDDI総合研究所と共同で開発し、2021年6月から本格的に運用を開始している。

サトーが開発したRFID温度ロガータグ「LogBiz - Thermo」を出荷箱に添付し、出荷から納品まで5分毎に、2週間分の温度履歴を「LogBiz - Thermo」に記録する。美ら島ベリーの出荷から小売店への納品までの全過程で、継続的に温度記録を取得することによって、さらなる品質確保と商品が劣化した際の原因究明が可能になった。

温度データは、生産者や物流業者の入荷時および出荷時にスマートフォンの操作でクラウド上の温度履歴管理システムにアップロードされる。閾値を超えた場合には、システムのオペレータに警告が表示される。同システムによって輸送過程まで含めた品質保証が可能になり、ブランド維持や消費者への安心感の提供が可能になる。

●優秀賞「日本酒の正規品流通経路管理のための、2次元コードとRFID ハイブリッド活用」
同システムは、日本酒の商品一本ごとの流通経路を把握し、並行品の流通拡大を抑止することで、より安心な商品の提供を目指すもの。2次元コードとRFIDタグを組み合わせて、酒造メーカーから買い入れる卸売業者または特約酒販店、卸売業者から直接買い入れる酒販店までの出荷商品、出荷履歴を管理する。自動認識技術による情報一括読み取り等により、製造現場や出荷管理業務の負担も軽減する。

商品の製造段階で、王冠の天面に2次元コードを印字して、個品での管理情報を付加。商品をケースに入れ、ケース内の商品情報をカメラで一括読み取り。ケース毎にRFIDタグ(シール)を発行し、ロボットでケースに自動で貼り付ける。出荷の際にRFIDタグを一括読み取りして、データベースに出荷情報を入力し、流通経路を管理する。

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